ユーザーレビュー一覧(全19件 平均:4.5)

「村上龍がルフェーブルの本のタイトルをああしたのは、この本を読んだからでは?」 2008-04-08
レビュアー:エパメイノンダス(9人中3人が参考になったと回答)
リバモアの次男ポール・リバモアと、長男ジェシー・リバモア・ジュニアの妻パトリシアの二人へのインタビュー
と、当時の新聞記事、ルフェーブルの著書、リバモアの著書をベースにして書いたと思う。リバモアが長広舌を
ぶつシーンが結構あり、延々と長く続く会話など、おそらくリバモアの本をもとにスミッテンが創作したんだろ
うなと思う。正直、伝記というより小説という感じ。あと、巻末にリバモアのトレードルールの要約がある
本書のテーマはスミッテンによると以下の四つ。
・人間の心は変わらない。だから市場も変わらない
・世俗的豊かさと精神的豊かさは比例しない
・何事かをなすためには強固な意志が必要
・人類の偉大な行為はたった一人の個人によって成し遂げられる
リバモアの頂点は、1929年の大恐慌のとき。彼はバブルだということを的確に見抜き、大成功を収めた。しかし、
大成功を収めたのに喜びはなく、気持ちは重く沈んでいたという。その後彼は死ぬまで抑鬱状態で過ごしたらしく、
トラブル続きの晩年をおくることになる。
なぜ彼は没落してしまったのかについて、スミッテンは深く解明することはしておらず、それゆえ、30年代にあった
エピソードを幾つか書いただけで(リバモア以外のドロシーとかのエピソードのほうが多い)、1940年に彼が自殺し
たことをちょっと唐突に書いている。思うに、リバモア本人のことよりも、リバモアが儲けたこと、どのように儲け
たかということしか興味がなかったのではないだろうか(それしかないだろ?と言われればそれまでですが)。
1940年11月28日、32口径コルトオートマチックで自殺。
遺言状には、自分が落伍者でもうこれ以上頑張ることができない、行き詰まってしまったと書いてあり、情緒不安定
だったということが読み取れる内容だったらしい。
アル中と浪費癖のドロシーは、リバモアと離婚後、彼女も下り坂の人生を送り、1985年孤独に死んでいく。リバモア
にとことん溺愛され、甘やかされたリバモア・ジュニアは、飲酒、DV、浪費、ギャンブル、女遊びの果てに1975年
自殺。唯一、ポールだけは家庭をもち、幸せに暮らしていく。

「プレミア値がついていますが」 2008-04-24
レビュアー:ジキル博士(3人中2人が参考になったと回答)
それに相応する内容です。
たとえ株が全くわからない人間が読んだとしても、ジェシー・リバモアという1人の男がウォール街に挑んだ人生は読んでいて痺れます。
相場を動かすのは人の心理とはよくいったもので、それは昔も今も変わらない普遍の真理だといえる。
実際リバモアが相場で成功した理由も、純粋に数字に興味を持ち、大衆の心理を読む株式相場という一種のゲームを楽しんだ所にある気がします。
最近、マンガ版、文庫版とリバモア関連の本が出版されましたが、あちらはあくまでリバモア入門編といったところで、より本質的なリバモアという人物を知るにはこの本が最も適した書籍だと思います。

「こんなドラマチックな人生・・・。」 2007-08-03
レビュアー:とよぴ〜(3人中1人が参考になったと回答)
「突撃小僧」「ウォール街のグレート・ベア」等々ジェシー・リバモアには様々な呼称があるが必ずしもリバモア自身は突撃しているわけでもなければベア(空売り)だけの投機家ではない。
まるでジェットコースターの様な浮き沈みの激しい破天荒な人生は惹きつけてやまなく誰もが魅了されるだろう
バケット・ショップ(実際に株取引しない違法売買店)と証券市場での価格操作(出来高の乏しい資産株の買いたたき)によるアービドラージ
1907年の怒涛の売り浴びせを慣行、暴落そして金融史に残る伝説の1日
「グレート・ブル」アーサー・カトンとの商品相場での名勝負
そして3度目のショート(売り)が実を結んだ(2度は信用決済日になり買い戻し)絶頂期になる1929年
リバモアの人生はドラマチックでありその後の悲劇的な終末もすべてが学ぶことの多い人生訓である。
投機王としてのリバモアの栄光だけでなく破産と復活、世界恐慌後のリバモアの挫折。
栄光と挫折を含めてリバモアであるし
すべてが正反対な性格のジェシーとドロシーは表裏一体、2人でひとつの生命体みたいなものに見える。
ドロシーは結局「勝利の女神」であったし離婚後のジェシー・リバモアはまるで「亡霊」
相場を張る理由すら見失った世紀の相場師はこの時点ですでに死んでいたのかもしれない。

「素直に嬉しい」 2008-11-05
レビュアー:是富金蔵(1人中1人が参考になったと回答)
やっと復刊されたんですね。
素直に嬉しいです。
巻末のピボタルポイントの解説をずっと読みたくて、古本屋など探していました。
ユーズドでとんでもない値段が付いていたので、買うのを躊躇していましたが、やっと復刊されて入手できました。
「欲望と幻想」にはガッカリさせられましたが、「世紀の相場師」はなかなかいいです。