ユーザーレビュー一覧(全18件 平均:4.5)

「竜の咆哮が全てを物語る」 2008-10-10
レビュアー:むっつり長広舌(11人中2人が参考になったと回答)
怒濤の展開――この作品に幾度、この慣用句を用いたでしょう。
前巻にて、踏襲しつつ展開していく関係にむせび泣いた読者がどれ程いたでしょう。
僕はその1人。
前巻よりほんの少し進む時間。
表紙の通り実乃梨を中心に展開した前巻、そして大河は…。
今回、表紙の通り、今迄毒舌辛辣であった亜美が、本巻で初めて…。
あの挿絵はヤバイ。あの挿絵はヤバイ。
これまで、登場人物にも読者にも想像しか許さなかった亜美が、本巻で初めて…。
あの挿絵はヤバイ。あの挿絵はヤバイ。
前巻から続く実乃梨と亜美をどうにか仲直りさせようとする大河。
断念か願望か、一人こともなげに動く大河、しかし…。
今迄、御約束で済んだやりとりすら、もはや…。
実は、今回泣いてしまうのはラヴコメの恋愛話ではなく、もっと別の、大切な関係。
読者は、共感するのか、軽蔑するのか、非常に危うい展開です。
もはや、良くも悪くもラヴコメと言う括りではおさまらない展開を見せています。
本巻を読んで、あの2人を素直に祝福出来る読者がいるでしょうか?
きっと、あの2人のような
結局のところ、ラヴコメと云うジャンルに存在するには、あまりにも幼かったあの2人。
「……笑わないで。お願い。……バイトが終わったら、話を聞いて。もしも私が逃げそうになったら、……ちゃんと、捕まえて。お願い。」
誰の言葉か。言葉を誰に。
もはや竜には翼なく、もはや虎には爪はなく、互いに噛み付く牙もなく。
「うわあああああ大河あああーっっっ!」
次巻で完結しそうな本巻、超弩級ラブコメ。

「みんながヒロイン(!)」 2008-10-10
レビュアー:オパちょん(6人中2人が参考になったと回答)
手乗りタイガーもみのりんもばかちーも、さっちゃんもヒロインだった9巻です。
これまですれ違うことしか知らなかったそれぞれの本音が、ようやく交錯しはじめました。
9巻はこのまま終わるのかと思いきや、突如やってきたひとつの関係の終わりと、新しい始まり。
正直、あれは最終巻でやってほしかったなあ…
相変わらず後半の怒涛の展開が神がかってます。
前半ちょっとダラダラしたのと、高須竜児クンの「大河が気になるなあ」描写がくどすぎて(笑)本当は星四つなんですが、10巻でもみのりんに見せ場があることを願って星五つです。あ、あと北村も(笑)
…10巻って、もはやラブコメじゃないよなあ……

「感情移入しやすい」 2008-10-18
レビュアー:らっさん(8人中2人が参考になったと回答)
三十路を過ぎて不惑の年が近づくと感じている者です。作者さんより少し上ですかね。
この作品を見て思うのは感情移入がとてもしやすいという点。
明るく振る舞っているように見えてみんなそれぞれ悩みながら生きている。
そんな中の感情の発露がとてもきれいに描かれている。
でもね、たとえ十年後二十年後たっても悩みが無くなる訳じゃない。
ゆりちゃんや泰子がいろいろな思いを持ちながらも当面の仕事をがんばっている。
「大人」と「子供」の差は、泣いたり怒ったりできるところだと思う。
大人は泣きたいけどここで泣いたら信頼が失われる、だから泣かない。
ここで泣いたら大きな意地や目標をつかめない大事な人を守れない、だから泣けない。
これがプライドということだろう。もっと情けない自分をさらけ出して子供に理解を求める方法もあるだろう。
でもできない。さらに立ち向かう自信もなく都合の良い大河の父は逃げる。
作者はそんな「大人の事情」を突き放してはいない。全てのキャラクターがどこか憎めない。
竜児には大人の事情に偽善を感じるし、納得しているところも多分にあるけど泰子にはもっと自分を大事にして欲しい、そのためには自分も何でもしてあげたい。
そんな真摯な思いが最後の「竜の咆哮」に収斂してゆく。一つのクライマックスだろう。
竜児と能登や春田との関係が描かれていたのも良かった。
大学や会社でも友達はもちろんできるけれど、高校の時の友達は格別だと思う。
素直な疑問や感情をぶつけて愚痴を言ったり慰めたり夢を語れる。
彼らは友達を作る一番貴重な時を生きている。
いつまでもこの仲間たちで月イチでも年に一回でもいい、飲みながら腹を割って語り合う機会を持って欲しい。
アニメ化したが、心理描写をおろそかにしなければドラマ化でもいいんじゃないか?
最近マンガをドラマ化したものが多いが、特に学園モノは「平ぺったい」感じがするものが多々ある。
この作品は「ハチクロ」とはかなり違うけれど感情移入しやすい。
彼らは決してヒーローではない、等身大の高校生を生きている。
そんな変な背伸びをさせていないからこそ、5年後10年後でも読者がまた読んでみたいなと思わせる内容になっている。
疲れてやるせなくなったときに心を軽くしてくれると思う。
いわば「使い捨て」にしたくないシリーズだと感じている。
引っ越しのたびに処分しても何年か後にまた新刊で買ったものがいくつもある。
こういうものが「愛読書」というのだろう。「とらドラ!」は「愛読書候補」リストの上位につけている。

「ジャイアントさらばがすべてを洗い流してくれた。」 2008-10-15
レビュアー:エドガー(5人中1人が参考になったと回答)
話の展開がタイトル【とらドラ】に追いついた9巻目。
竜児はとにかく悩みまくる。それこそ、ソープへ行け!(by謙三)状態。それ故に中盤
までは暗い話が展開される。
そんな後ろ向きな主人公だが、太陽の子との瓦解によって救われる。219ページは
ホントに素晴らしい。ただのクダらないラブコメで終らない理由がここにある。
個人的にはこの【ヤンキーmeets変な女】の展開が好きだったので残念ではあるが、
『ジャイアントさらば』がそんな思いをすべて洗い流してくれた。
主人公も読者も救われたんだねェ。
で、ラストは衝撃の急展開・・まさしく待て、次号!という感じ。
それにしても、これだけハイペースで良作を供給できる独身?(30)には頭が下がる。

「全ての人の魂の戦い」 2008-10-20
レビュアー:リュウ(3人中1人が参考になったと回答)
合いました。出ました。戦いです。
竜児と大河、みのりや亜美や北村がそれぞれの前に立ちはだかる強大な壁に対峙します。
この壁を破ることが出来るのか。それはもう本人たちの手に委ねられてしまいました。
私達にはもう見守ることしかできません。
願わくば皆がこの戦いに勝利せんことを。