ユーザーレビュー一覧(全64件 平均:4.5)

「「すぐれた書物ほど、読者の努力に応えてくれる」」 2009-01-01
レビュアー:鯛焼き(3人中3人が参考になったと回答)
taiyaki #024
とても評判の良い本で、いろんな方に一読を薦められましたが、長い間、積読状態にありました。
そして、やっと冬休みに読むことができました。もっと早くに読んでおけばよかったと後悔させられる本です。
詳しい内容とその評価については、他の方のレビューにあるので、そちらを参照していただきたいのですが、
タイトルそのもずばりで読書法について書かれた本です。情報に接する態度を養うことができる、
と言ってもよいと思いますが、読書の目的に応じた読書法が、レベル毎に紹介されていて、
とても参考になりました。これは、義務教育で取り入れるべき内容なのかもしれませんね。
本好きを自認する方だけでなく、これからたくさん本を読もうとする方が、まずはじめに手にすべき本だと思います。

「レビューデビューさせてくれた本」 2008-06-16
レビュアー:ぺぽい(3人中2人が参考になったと回答)
タイトルに釣られて購入。
(原書:"How to read a book" を "本を読む本" と訳したのはセンスを感じます)
本書は積極的の大切さを説き、その方法について書かれた本である。
読書術についての本は初めてということもあって、なかなか得るものがあった。
特にシントピカル読書については非常に参考になった。最近啓発書を乱読していたが少し考えを改めさせられた。
今までは一冊一冊を別物扱いしてきたが、今後は本書が述べるように全体を通したマクロ的な読書を心がけたい。
なお、読了後妙に書評を書きたくなる副作用が出るかもしれないのでご注意ください(笑

「「読む」ことによって知識を得、理解を深め、すぐれた読書家になりたいと思う人のために書かれた本である。」 2008-07-04
レビュアー:wake(3人中2人が参考になったと回答)
『これは「本を読む人」のための本である。「これから本を読みたい人」のための本でもある。つまり、「読む」ことによって知識を得、理解を深め、すぐれた読書家になりたいと思う人のために書かれた本である。』と冒頭にある本書。読書法や速読法の本は数多くありますが、全ての原点と本質がここにあると言っても過言ではないんじゃなかろうか。読書の効果と質を高める意識と技術を説いた古典的名著らしいが、いままで存在を知らなかったのが悔やまれる。できれば高校生のうちに、遅くとも大学1年くらいまでに本書の存在を知って読んでおきたかった。自分は今までなんと無駄の多い、非効率的な読書を繰り返してきたのだろうかと思う。
本の読み方を体系的に学んだ経験や記憶がなく、おかげで読書は我流のままで、いままで読書には非常に苦労してきた。とにかく読むのが遅い。同じ箇所を何度も繰り返して見てしまう。そしてようやく後に進んだ頃には、前の方のことは忘れてしまっている。こんなヨチヨチ歩きのような非効率な読書から抜け出せなかったために、読書は必要だと思いつつも、読むのが苦痛で早々に挫折した本も多かった。救いを求めていくつか手を出した速読法の本は、どれも表面的なテクニック論や精神論でハードルが高く結局ひとつも身につかなかった。そんな私のような人にオススメ。

「読書の目的が意識化できました」 2008-08-26
レビュアー:がらがらどん(3人中2人が参考になったと回答)
読書の目的には情報を得るための読書と理解を深めるための読書がある。事実は情報の量を増やすものだが、洞察は理解を深めるのに役立つ。教わることは、助けを借りた発見であり、本を読む場合も積極的な姿勢が必要。
情報の洪水の中で、物事の正しい姿が見えなくなってしまっている。情報や意見の知的パッケージが普及し、自刎の判断を下す手間を省いた結果、考えることをしなくなった。
わかったと思っていても、情報を得ただけで本当の理解まで深まっていないこともある。自分の理解を超えた本を読むとき、読み手が積極的に本に働きかけて『浅い理解から深い理解へ』と読み手自身を引き上げていく。大部分の本は娯楽または情報のための本であるので、点検読書で十分な場合が多い。
点検読書1 組織的な拾い読みまたは下読み。
表題や序文を見る。目次、索引を調べる。宣伝文句を読む。議論のかなめとなるいくつかの章のはじめや終わりの要約を読む。ところどころ拾い読みする。これはできるだけ速くすませる。
点検読書2 表面読み 難解は本を初めて読むときは、とにかく読み通すことだけを心がける。すぐに理解できなくても先に進む。
目の動きを早める。逆戻り、目の固定を直す。指を読むスピードよりはやく動かし、それについていくことで、読むスピードをあげることができる。できるだけはやく目を動かす練習をすることで、2倍のスピードで読むことができる。指動かし訓練で集中力を増すことで、スピードと理解度は両立可能。
積極的読書『読んでいる間に質問すること。その質問には、さらに読書をつづけている間に、自分自身で回答するよう努力すること』
質問:1何に関する本か、2何がどのように詳しく述べられているか、3その本は全体として真実か、あるいはどの部分が真実か、4それにはどんな意義があるか。
分析読書の第1段階 何についての本であるか見分ける。
規則1:読み始める前にその本の種類を知る。点検読書をする。その本は理論的な本か、実践的な本か?
知識を実用化するためには、知識を行為の規則に作り変えねばならない。「実態を知ること」から「どうしたら目的に達すことができるかを知ること」に移行する必要がある。事実を知ることと、方法を知ることの2つ。理論の本は事実を教え、実践の本は方法を教える。
規則2:その本全体の統一を数行での文で表してみること。ここでは全体の統一を見る。
規則3:その本の主な部分を述べ、それらの部分がどのように順序よく統一性をもって配列されて全体の構成を示しているか示すこと。ここでは、複合性を見る。
よい家はたくさんの部屋がありながらも、全体の統一がとれている。よい本も同じ。部分が機能し、かつ全体としての機能している。
規則4:著者の問題としている点は何であるかを知る。本はそれにたいしての答えである。
分析読書の第2段階 内容を解釈する
規則5:重要な単語を見つけ出し、それを手がかりとして著者と折り合いをつけること。著書がその単語で意味していることを正確につかむこと。その言葉が扱っている思想を理解すること。重要な言葉は読者に取って『意味のつかみにくい言葉』であることも。そのキーワードを見つけるためには、まずパラグラフ全体を理解する。
相手のいうことを本当に理解するためには、話し手によく反応し、聞き手としてのつとめを果たさなくてはならない。
規則6;重要な文を見つけ著者の主要な命題を把握する。
規則7;一連の文の中に著者の論証をみつける。または、いくつかの文を取り出して、論証を組み立てる。
規則8;著者が解決した問題はどれで、解決していない問題はどれか、見極める。未解決の問題については、解決に失敗したことを著者が自覚しているかどうか見定める。
分析読書の第3段階 知識は伝達されたか
知的エチケットの一般的心得
規則9『概略』と『解釈』を終えないうちは、批評に取りかからないこと。『わかった』と言えるまで、賛成/反対/判断保留の態度の表明を差し控えること。批評することは、まずは理解することが前提。良き読者は、読み終えて、本に語り返し、自分自身で判断を下そうとする。自分で判断を下さない人間は、本当の意味で、学び得ない。教わることと、言いなりになることを混同してはいけない。教わることは理解した上で語り返すことである。
規則10 けんか腰の反論はよくない
規則11 批評的な判断を下すには、十分な根拠をあげて、知識と単なる個人的な意見をはっきり区別すること。個人的な意見とは裏付けのない判断という意味。個人的な印象や偏見を超えた証拠や理由がなければ、単なる思いつきを述べたにすぎない。
反論の心得
規則12 著者が知識不足である点を明らかにすること
規則13 著者の知識に誤りがある点を明らかにすること
規則14 著者が論理性に欠けることを明らかにすること
規則15 著者の分析や説明が不完全である点を明らかにすること
事実とは何か
事実とは意味のある命題である。読者はまずその意味を理解しないといけない。
事実とは意見ではなく、真実に関する命題である。『〜だということが一般に広く同意を得ている』ということで、少数者だけがしんじていることであってはいけない。
事実とは現実の反映である。『唯一の情報』か『比較的疑う余地のない通則』のこと。
シントピカル読書 同一主題について2冊以上の本を読む場合は、1冊の本をくまなく理解するより、その本が自分にとって役に立つかどうか見極めることを心がける。
準備作業
主題についての文献表をつくる。文献表の書物を全部点検して、どれが主題に密接な関連をもつか調べ、主題の観念を明確につかむ。
シントピカル読書
第1段階 準備作業で関連書とした書物の中から、もっとも関連の深い箇所を発見する
第2段階 主題について、特定の著者に偏らない用語の使い方を決め、著者に折り合いを付けさせる
第3段階 一連の質問をして、どの著者にも偏らない命題をたてる。この質問は大部分の著者から答えを期待できるようなものでなければならない。しかし、実際には著者が明示的に回答していないこともある。
第4段階 質問に対する著者の答えの整理と論点の明確化。
第5段階 主題をできるだけ多角的に理解できるように、質問と論点を整理し、論考を分析。一般的な論点を扱ってから、特殊な論点に移る。各論点の関連を整理。
文学の読み方
教養書が伝えようとするのは知識であり、文学が伝えるのは読む作業によってのみ読者が得ることのできる経験。
教養書を読むときは、目を鷹のように光らせて、すぐにでも襲撃できるような積極的な姿勢が必要。文学を読む場合には、積極的な受け身。物語が心に働きかけるにまかせ、それに応じてこころが動かさせるままにしておかなくてはならない。

「読書とは学問だったのか。」 2008-11-18
レビュアー:多ぁ忙(2人中2人が参考になったと回答)
「速読」関連の書籍では、主に本をいかに速く読めるかという方法に着目した内容がほとんどだと思いますが、本書では方法ではなくて、「読書」をシステマチックに技術論として述べています。「読書とは本を読むことで、それは誰かに習うものではない」という私の先入観を大きく覆してくれました。これがひとつの学問の教科書で、中学、高校くらいで習っていたら読書に対する考えが変わり、読書離れを防げるんじゃないでしょうか。
書くことが積極的で、読むことは消極的と考えがちですが、読むことも積極的であるという説明には納得させられました。最後の外山氏の「日本人の読書」というあとがきで「新しい知的読書へ向かうためにこの読書技術が必要」とあり、さらに共感させられる内容でした。