ユーザーレビュー一覧(全33件 平均:4.5)

「ずしんと来る本。涙をふいて働こう。」 2005-07-29
レビュアー:helleborus(73人中63人が参考になったと回答)
何と見事な人生を送った方でしょう。
地味な苦労を厭わなかったアマチュア時代。才能の開花を誰もが疑わなかったのに、あまりにも早く突然に訪れた挫折。そこで腐るどころか、新たなコーチングのあり方、そしてrシンキング・ベースボールを独自に発展させていった見識と行動力。誰にも真似のできない眼力。選手一人一人の素質と人間性を、矯めることなしに高めていった、至高の師のあり方。なおかつ、それに飽き足らず、さらに若者に夢を託して、過酷なプロ野球コーチ生活の中、通信教育で教員資格をとった決断力・精神力。…そして、病を知った時の身の処し方。「もしもの時、取り乱すまいぞ。」圧倒される言葉です。
野球大好きですから、野球ファンとして手にした一冊だったのですが、発病と同時に死期を悟る導入部で既に衝撃を受けました。死してなお、高畠さんは、野球を超えて人生そのもののコーチなのです。南海・西鉄、そして近鉄と、往時の球団の浮沈にも感慨深いものがありますが、高畠さんの人生の前では、それすら背景に過ぎません。
文章も読みやすく好感が持てましたが、何よりも高畠導宏という人を紹介して下さった事に感謝です。生涯手放すことのない一冊になると思います。

「野球人の一生を通して語られる、人生哲学の書」 2005-07-02
レビュアー:(67人中61人が参考になったと回答)
これは、ただの野球人の一生を描いたノンフィクションではありません。野球を知らない人、または私のような女性をも、ぐっと引き込みます。それは、この本に描かれた高畠導宏さんの人生に、苦境をバネにし前に突き進んで行こうとする直向さや、人を想い、人との絆を大切にする優しさが感じられるからなのだと思います。
私は、冒頭のシーンから涙が止まりませんでした。野球という一つのスポーツを通し、彼が出会った素晴らしい人々との絆や、困難な時、また自分の思い通り事がゆかぬ時の心持ちや生き方には、読んでいる者の心を揺さぶるエピソードが沢山あります。高畠さんという人は、「まあ、この程度でいいか」なんて考えを持たない人だったに違いありません。目の前に山があったら、どんなに高くても、どんなに道が険しそうでも登る。いえ、時にはその登るべき山さえ、自分で創造してしまうような人だったのではないでしょうか。そういう高畠さんの魂は、彼が野球コーチ時代指導した野球選手や、彼が晩年関わった筑紫台高校の生徒たちにしっかり伝わったはずです。そして、この本を読んだ多くの人の心に染み入るはずです。
―氣力― 高畠さんが繰り返し口にしたというこの言葉は、弱気になりそうな時、私を鼓舞してくれます。落ち込んだり、気持ちが塞ぎがちな人は、老若男女問わず、是非手にとって読んで見て下さい。
私は、この本に、彼の人生に、本当に勇気付けられました。

「真のコーチの生涯」 2006-06-18
レビュアー:六等星(52人中44人が参考になったと回答)
自らはプロ選手として華やかな実績は残していないにもかかわらず、プロ野球7球団で30年間に渡って、イチローなど多くの選手を育ててきた、伝説の打撃コーチ・高畠導宏の生涯を描いた感動作。プロ野球の打撃コーチといっても、1年契約の専門職だ。チームの勝敗の全責任をとる監督と主役である選手の間に置かれ、バッティングという一部門をあずかる中間管理職ともいえる。そんな仕事を30年間続け、人を育てることに文字通り、命を懸けた職人の一生には、どんな理論よりも説得力がある。
前半はプレーヤー高畠の話が多いので、野球に疎い人には少し読み進めにくいかもしれないが、そこを過ぎれば、後半はコーチ高畠、そして高校教師・高畠のエピソードが満載だ。とくに第11章からが良い。あれこれ欠点を直そうとせず、「1試合に4打席つまり12球あるストライクの、たった1球を確実に打てる技術を磨けばいい」と言って選手をスランプから脱出させる指導力。さらに甲子園をめざして高校教師に転じ、最期のときまで生徒に慕われた人間性。
真に人を育てられるコーチングができるリーダーになるためには、本書から多くを学び取るべきなのである。

「どうして寿命は分けてあげられないのだろう」 2008-02-22
レビュアー:I'll go to a place in the sun(23人中19人が参考になったと回答)
「覚悟に勝る決断なし」
こういう気持ちで日々生きていますか?
私の場合、頭ではわかっていても行動力がついてこない。
ただ、日々流されて生きているだけなんだと、この本を読んで実感させられました。
なんだか本当に恥ずかしい人生のような気がします。
ドラマの「フルスイング」もいいけれど、この本はもっといいですね。
人間には、一生のうち、時期がきたら読んでおかなければいけない本が
何冊かあると思います。
この本は、紛れもなくそのうちの一冊です。
私は、わが子が社会人3年目を迎えたときに、
この本をプレゼントしてやろうと思っています。
まちがいなく、一生の宝物となることでしょう。
高畠先生が作った高校野球チーム、選手を見たかったと心の底から思います。
可能ならば、私の寿命を何年分か差し上げてでも。
いずれ、野球界には、高畠氏の教えを受けた選手がコーチとなるだろう。
そのときに、高畠イズムを少しでも後世に伝えていって欲しいと思う。
彼と触れ合った選手にとって、
ゲームで活躍することも恩返しでしょうが、
彼の教えを伝えることも恩返しになるということを
わかって欲しい。
彼の教え子の中から第二第三の高畠が出ることを祈って。
NHKのドラマは明日最終回を迎えます。
今までは家族全員で見ていたけど、
明日だけは一人で見たいと思います。
そして、自分の生き方を変えてみようと思います。
「覚悟に勝る決断なし」

「コーチングの真髄&感動!!」 2008-02-11
レビュアー:アマディウス(20人中17人が参考になったと回答)
個性を尊重した教え方。
数多のコーチングの本が出版されていますが、
これこそコーチングの真髄だと思います。
イチロー、現中日ドラゴンズの落合氏など個性的な名選手を
数々育て上げることができたのは高畠氏の哲学ありき、
栄光と挫折の中、20歳代でコーチに転進した高畠氏ならではです!
還暦を過ぎて高校教師になり
人生を通して「人に与える」ということを実践した彼の生き様にも感銘をうけます。
野球の好き嫌いに関わらずオススメの一冊です◎
「絶対にあきらめるな」良い言葉です。