ユーザーレビュー一覧(全40件 平均:4.5)

「自分自身と闘うということ。」 2007-07-18
レビュアー:蝶華(41人中38人が参考になったと回答)
14歳。
自分が14歳の時に感じたのは、どういった感情だったのか今でははっきり思い出せない。
けれど、千原ジュニアがこの本に書き記した感情を、過去に自分自身感じたということだけははっきりと言えます。
周りから見たら「逃げる行為」なのかもしれない「引きこもり」。
けれど、本人にとってはそれは「逃げる行為」なんかではなく「自分自身と闘う行為」。
自分の子供が引きこもりを起こし、家の中にいくつもの穴を作っていく。
それは親からしたら、子供の行為は狂気でしかないのかもしれない。
けれど、それは狂気でも何でもなく、ただ純粋に言葉に出来ない感情だったり自分自身に対する感情だったりを表現しているだけ。
両親と千原ジュニアとのやり取りには、そんな互いの「焦り」や「葛藤」が鮮明に表れています。
千原ジュニアに光を照らしたのは、祖母と兄の存在。
おばあちゃんの「何も変わってないのにね」という言葉には胸打たれました。
変わったのは周囲の「見方」や「接し方」であって、自分自身は何も変わらない。
それは誰にでも言えることなんじゃないかな、と思います。
今、色んなことで「迷い」を抱えている方。
是非一度読んでみて下さい。
何かしら得るものがあると思います。
背中を押してくれる一冊。
自分自身と闘うということを教えてくれる一冊だと思いました。

「ひきこもり=弱い?そんなに単純じゃない」 2007-02-22
レビュアー:ブリキ男(23人中20人が参考になったと回答)
という事を、この本で知った。登校拒否にも様々な事例があって、野球部で活発だから「ひきこもり」にならない、とは限らない。中学受験に成功したら安心?とも限らない。子供=自由?とも限らない、未だ子供だから選択肢が限られる場合もある。
そういった意味では親御さんが読んでも、ヒントになる本。
千原ジュニア、簡単には言葉で紹介できない男。東野圭吾も「不気味な男」といっていたが…
なんといったら良いか…?すごくアンバランスな少年だったんだな。
進学校の異端児?滅茶苦茶ケンカ強いひきこもり?
文章は短文の連続で、読み易かった。詩人の様な文章だなあ、と思えば。繊細?てわけでもなく、大人顔負けの図太さを併せ持つ。すごい、かたくなな意志を持った少年だなあ。
驚きのエピソードの連続だった。
けして友達の家に入ろうとせず、誘われても道端で待ち続けたという。体育教師にどつかれても、血を流しながらも、教師をにらみ続けたという。
すごく不思議な少年。まるでヒーリングミュージックを聴くかの様に、なんども、深夜TVの「スナアラシ」を凝視し続ける少年。京都の片田舎で唯一人マイペースを貫きながらも、絶えず焦っている少年。笑顔とは程遠い思春期を過ごした末えらんだ、お笑いの道。
千原ジュニア、安易な言葉で評されるのを拒絶し続けた、その思春期。
戸惑いながらも、少年の奇行を笑い飛ばし、見守ってくれた父・兄・祖母。おおらかな家族に恵まれて異彩を放つ、そこは少し羨ましかった。

「不器用な14歳の成長記録」 2007-01-23
レビュアー:マルセル(20人中18人が参考になったと回答)
ジュニアは繊細な心の持ち主だった。『人とは違う』ということに誇りを持っていた。だが『人とは違う自分』であることを両親に理解してもらえず、苦しんでいた。
『14歳』の中では、答えが出ず、苛立ち、追い詰められていく親子の様子がリアルに描かれている。
その親子のやりとりは、緊迫し、そして悲しい。
教師との関係も考えさせられた。「黒の靴下を履いてきてはいけない。」「金髪の髪を黒くしろ」と、厳しく注意された。
理由は、それがルールだから。それで彼が納得できるわけがない。
きれいごとだろうが、やはり心のつながりが、信頼関係に行き着くような気がする。
私ならどうする?
この本の一行一行が私を試しているかのように感じた。もっと分かってあげたかった。
きっと私もこの本に出てくる教師たちと同じように、全く焦点のぼけた話をしていただろう。
そして、「お前もか」と思われていたことだろう。
最終的には、ジュニアは外の世界に飛び出し、たまっていたマグマを噴き出すかのように、才能を開花させた。
毎日学校に行くから偉いわけではない。時には立ち止まり、ゆっくりと自分を見つける時間があってもいいのだ。
大人にも、子供にも読んでほしい、少年の心の叫びを聞け!

「14歳」 2007-09-01
レビュアー:まい(23人中18人が参考になったと回答)
私は今14歳。この年齢でこの本を読めて良かったと思っている。
千原ジュニアさんは自分のやり方を貫いていた。私はどうだ。人に流されてないか?人と同じようにする、ルールを忠実に守る、それで本当にいいのか。自分のやり方はどうした?自分はどこに行ってしまったんだ?そう思った。
同時に、自分が訳も分からず抱える思いが、ほどけていく感じがした。
言葉では表せないです、とにかく読んでみて下さい。

「今年の私のNO.1決まりです。」 2007-05-10
レビュアー:さくら(15人中13人が参考になったと回答)
読んで何度も涙しました。シンプルな文体のなかに感情のひだがたくさん織り込まれており、ヒリヒリするような焦燥感が痛いほど伝わってきました。無意識のうちに人とは違っていること、皆と同じでないことに悲しみながらも、人と異なる自分に誇りをもち、その誇りを周囲の大人には認めてもらえず、傷つけられる日々。部屋にこもることで自分を守りながら、新しい戦場を探そうと暗闇のなかでもがきつづける彼。そんな彼の行動が理解できず、追い詰められていく両親の悲しい日々。どれもこれも悲しくて。
彼が最初の穴で、戦いの場を見つけられて本当に良かったです。紫の太陽を描いたら、「個性的でアーティスティック!」と褒められるような教育になって欲しいと思いました。