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書籍の詳細&ユーザーレビュー一覧

流星の絆
流星の絆
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講談社

¥ 1,785

単行本

売上ランク:692位

2008-03-05

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ユーザーレビュー一覧(全110件 平均:3.5)

評価5点「講談社刊の東野作品の中では最上位レベル」 2008-03-08
レビュアー:New JJ-K 72(27人中13人が参考になったと回答)
「天空の蜂」「片想い」「さまよう刃」「手紙」等々で数々の社会問題を作品のテーマに取り上げてきた東野作品の中で、

今回は格差社会に病む現代社会において、1.両親を殺され施設という社会の最下層で生きる兄弟妹の固い絆(愛)、2.競争社会の勝者となった外食チェーンの(妹が恋する)御曹司の恋と良心、3.殺人事件に係わる人間の醜悪なエゴ、を描き切り、ドラマのフィナーレは人間の持つある性質へと収斂されていきます。

宣伝のように本作を決して東野さんの過去最高作品だと思いませんが、秀逸なミステリーの要素をスパイスとして人間の絆(愛)と醜悪なエゴと最後の良心を描き切った本作が、東野さんの作品を最も多く輩出する講談社作品の中で最上位レベルに位置しているのは確かだと思います。

ここからは蛇足ですが、両親惨殺により社会の最底辺で育つ兄弟妹の愛(絆)を描き切る為にこの悲劇の殺人事件を設定したのか、それとも、この悲劇の殺人事件の設定を最も効果的に見せる為にこの兄弟妹の愛(絆)を描いたのだろうか、と読み終えてふと思いました。

それは、川端康成の古都が全く違った環境で育つことになる双子の姉妹の繋がりを描く舞台として古都(京都)を選んだのか、古都を描き切る為に双子の姉妹とその恋を登場させたのかという疑問のように。
 

評価5点「爽快感」 2008-03-08
レビュアー:大ちゃん(21人中12人が参考になったと回答)
ラストのもっていき方はさすが東野さんと言わざるを得ない。東野さん作品の特徴でもある謎めいた女性が今回も登場するが、今回の作品では従作品よりも人間味のある設定となっており、ストーリーのキーパーソンを巧く散りばめている。そしてサスペンス系を読み終えて爽快感が残った作品は私にとってこの一冊のみ!もう素晴らしいの一言。
評価2点「個人的な感想」 2008-03-14
レビュアー:nameX(15人中11人が参考になったと回答)
個人的には全ての東野作品を凌ぐ、とは思わなかった。
他の作品では気になったことはなかったと思うのだが、今回は会話のテンポや細かい言い回しで引っかかるところが何度かあり、まず作品世界にスムーズに入りにくかった。
設定や登場人物の行動からも不自然さというか、「作られた」印象を受けてしまう。たとえば兄弟が詐欺行為に走るきっかけであるとか、「証拠」をでっち上げて警察の目を向けさせようとする行動とか…そうせざるを得ないような切迫感を感じることができない。
兄弟が両親を失ったことで耐えてきたに違いないどうしようもない生き辛さや、恐らくこれまでの人生の各所で何度も3人の胸を焦がしたはずの苛烈な復讐心が、彼らの成長過程を描かなかったことですっぽり書き飛ばされてしまっている気がする。
人物にも魅力が感じられず、特になぜ彼女が彼に恋するのかわからないほど、彼の人物造詣は漠然としている。「両親を殺した犯人の身内」という最大級の精神的障害を乗り越えてまで恋に落ちるには、少なくとももう少し何か必要ではないかと思う。
細かな複線が各所に張られて最後に結びついていくところはさすがだが、全体としては高く評価しにくい。

評価4点「帯文はあおり過ぎでは?」 2008-03-20
レビュアー:うなぎいぬ(17人中11人が参考になったと回答)
「すべての東野作品を超えた現代エンタメの最高峰」という帯文のうたい文句と、ここでのレ
ビューの評価が非常に高かったので読んでみたのですが、震えるほどの感動は得られませんで
した。私は東野作品は4・5冊しか読んでいないので、より的確な格付けは東野ファンの他のレ
ビュアーの方にお任せするとして、私にとっては「白夜行」の方が作品としての深みははるか
にあるように感じられました。

500ページ近い大作を一気に読ませる筆力はさすがだし、ラストのまとめ方も含め、娯楽作品と
しては高いレベルにあるとは思います。ただ、これは好みの問題もあるとは思いますが、作品
の中に「偶然」が幾つか入り込み、ストーリー展開が偶然性に左右されてしまっているのが最
大の不満点です。

できる限り物語から偶然性を排し、一件偶然に見えた出来事も実は綿密に計算された作者の仕
掛けであったことを知って驚く、そうした松本清張作品のような厳密さを私は推理小説には求
めてしまうので、その点が残念です。「小説の世界なんだから」と言われればそれまでです
が…

物語が全般的に淡々と流れ、登場人物の描きこみもやや物足りなく感じました。ラストもよく
できているとは思いますが、いかにも「推理小説のラスト的なまとめ感」がしてしまって、驚
きや感動よりも、「なるほど、そう来たか」といった納得感が先だってしまいました。
評価4点「ラストが残念」 2008-04-06
レビュアー:海援隊(14人中10人が参考になったと回答)
前評判の高い作品だったので楽しみに読んだのだが、実際、なかなか舞台設定が上手で息つかせぬ展開なのもあり、結構な分量であるにもかかわらずスッと読めてしまった。幼少の頃に何者かに両親を惨殺されてしまった三兄弟が、時効成立寸前の14年後に犯人らしき人物を見つけ、本当に犯人なのかどうかを確かめていくというストーリーなのだが、東野作品らしく、主な登場人物の心理描写が繊細である。惜しむらくは、最後の犯人特定のところが「張り巡らされた伏線、驚きの真相、涙がとまらないラスト」という帯の文句とはかけ離れた安易な展開となってしまっているところ。連載時のページ数の都合なのだろうか?せっかく残り20ページくらいまではとても楽しく読んでいたのに、何だか肩すかしを食らった感じである。