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「もう一つのジャンボ機物語」 2005-02-14事故当時は、真夏故に遺体の腐臭も相当で活字を追うだけでも地獄絵図の様相だ。まさか、こんな事態に遭遇するなんて看護婦の誰もが思っていなかったろう。医者を含めて彼らの大半が倒れてしまう。それが、悲惨な遺体を目のあたりにしてという理由でなく、あまりに大量の遺体を取り扱ったというのが理由だったと知りその壮絶さを見せつけられた。
遺体確認作業も終盤に差し掛かると、違った側面での困難を極める。つまり、もう部分遺体、臓器や組織しか残っていない部分からの身元判定という究極的困難を極める。その時点でにおいてもおそらく未確認の遺族達は、執念を以って行方を見守っていたに違いない。それは、早く私達の元に魂を返したい、一方では受け入れたくない、どこかで生きているとい一縷の望みを繋いでいたのかもしれない。いずれにしても、当事者で無くては理解できない慟哭であろう。
先日、スマトラ地震後ショベルカーで掘ったクレーターに大量の遺体が埋められたという報道を聞き、思わず「酷暑」「腐敗」「遺体確認」という言葉と共に、この本について不意に記憶が蘇った。
何としても亡骸を我が家につれて帰りたいという想いは、万国共通であろう。同時に、スマトラの遺族達が遺体さえも対面できない痛恨の想いも他人事とは思えなかった。
「「死」のリアリティー」 2004-09-25 それぞれの背景は、それぞれ異なっており事情も違うだろうが、
ひとつ言えることは、「死」ということのリアリティーが失われ
てしまっていることだと思う。
ニュースを伝える側もそれに向き合わないし、受け取る側も
知らず知らずの間に現実の他人の死を忌み嫌う、できれば見たく
ない、知りたくない感情があると思う。
この本は、そういう現実に対するアンチテーゼだといえる。
もちろん著者の意図はそんなところにはないと思われるが、飛行機
の墜落事故のよる凄惨な現場の現実、その死と向き合う赤十字の看
護婦さん、医師、検視官や警察官の方々。極限状態で死と向き合う
真摯な態度を思い知るとき、少なくとも、戦争を始めよう、一般市
民が犠牲になる可能性のあるようなミサイル攻撃をしてやろうなどと
いう気は起こらないはずである。
「凄惨な出来事すぎて」 2005-08-12当時のマスコミは、事件そのものと、事件の原因を追求、
救助シーンばかりに焦点があたり、現場でなにがおこっているのかは
一切わからない状態でした。
この本は、その「現場」を教えてくれる本です。
ただし、あまりの凄惨な出来事を描写しているため、
私は本を閉じては、また読み返していました。
読み終えた後は、もう一度読み返す気持ちになれないほどの
重い衝撃をうけました。
飛行機が墜落した現状がどのようなものであるのかは
想像を絶します。
遺体の状態も、救助した人も、検死する人も、日航担当者も、遺族も。
涙が浮かぶけれど、なくこともできない衝撃でした。
それでも、誰もが懸命に事故に向き合っている姿を知ることが出来、
人間の尊い一面をみることができました。
迷ったり、投げ出したいような気持ちになったときには、読んでほしいです。
この本はあきらめない強さも教えてくれます。
「勉強になる」 2007-03-25
「複雑。」 2002-05-17当時遺体の検死・遺族への引渡しを現場で指揮していた方が書かれた
記録は、プロのライターのような、感動をあおるような言い回しは出て
きません。時には読むのがためらわれるような哀しい場面も出てきますが、
決して大袈裟な表現ではなく、事実が事実として書かれているのが
伝わってきます。
ある意味惨酷な記録を読んでいる自分を救ってくれたのがこの、いかにも
ではない文章でした。
遺族はもちろん、奇跡的に生存された方の心の傷も計り知れないと思います
が、直接の被害者以外にも、自分や家族を犠牲にしてまで、遺体と遺族と
向かいあった多くの人がいることを知ることも大事だと思いました。
私は単純に”感動”とは言えず、複雑な気分ですが、多くの人に読んでほしい
本であることは確かです。