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墜落遺体―御巣鷹山の日航機123便 (講談社プラスアルファ文庫)
墜落遺体―御巣鷹山の日航機123便 (講談社プラスアルファ文庫)
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講談社

¥ 714

文庫

売上ランク:7340位

2001-04

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ユーザーレビュー一覧(全60件 平均:4.5)

評価5点「日本で死にたいと思いました。」 2007-10-12
レビュアー:tukinamiHEY(20人中19人が参考になったと回答)
「遺されたひとたち」を先に読み、著者とそのショッキングなタイトルに惹かれて読みました。
まだ遺体が運ばれていない初日からの準備やその後のハードワーク・・・。
そしてかつて見たことのない遺体からの身元の割り出し。
「これが人間なのか」「人間であったのか」
その言葉が強く印象に残る描写もあるほど。読む人は覚悟してください。

確認作業も大変ながら遺体を修復する日赤の看護婦たちの活躍も記してあって、当時報道ではあまり触れられなかったその人たちのことを知る機会となり「ああ、彼女たちのおかげでバラバラになった死体も『ご遺体』として尊厳を保たれたのだなあ」と感じました。
著者が書いている通り、家族に看取られて死んでいけるのは幸せかもしれません。
また厳密に殉職ではないにしろ自らの体を省みず、身元確認作業にあたって病で亡くなられた医師や警察の関係者たちへの思いなども書いてあり、想像を絶する「現場」感が伝わってきます。
そしてその方たちを支えた家族のあたたかさも。
著者の奥様が激務当時、体に染み付いた死臭について何も言わず黙って見守ってくれていたことなどどのエピソードも印象深いです。
事故で亡くなられた520人に関わった多くの人々のドラマがいっぱい詰められていて、ほぼ遺族視点での報道しか見たことがなかった自分には鮮烈でした。
また遺体に対する気持ちの違いがお国柄によって違うことも記してあり、なるほどと思いました。
評価5点「事件現場の真実」 2002-11-20
レビュアー:オオシマックス(21人中18人が参考になったと回答)
日航ジャンボ墜落事件は、子どもの頃私が住んでいた県で起きた事件である。それだけに事件に関する噂をその頃はよく聞いた。(「○○ちゃんちのお父さんは警察だから、遺体回収に行った」ことや、現場の凄惨さなど。)

噂も、テレビで流される映像も、新聞報道も、結局はその現場で実際に関っていた人の証言に勝ることはできない。この本を読み改めて日航ジャンボ機墜落事件の大きさ、悲惨さ、遺族の深い悲しみとやり切れなさを感じずにはいられない。読後に残るのは悲しい、辛いという単純に言葉で表現できるものではないかもしれない。しかし複雑な感情とともに心に残る本であることは確かである。

今でも毎年夏に、遺族による御巣鷹山登山が行われている。しかし多くの人々にとって事件自体は年々歴史の片隅に追いやられている。だからこそ改めて読みたい一冊だ。

評価5点「日航機事故の裏側にこんな悲惨な現場があったなんて!」 2005-11-23
レビュアー:石山 等(18人中17人が参考になったと回答)
 私は日航機事故関連の書籍は数冊読みましたが、興味はなぜ日航機が墜落したのかという原因の方にばかり向いていました。「あかね雲」を読んで遺族の苦しみにも目を向けるようにはなりましたが、遺体確認作業の壮絶さを想像したことは全くありませんでした。
 著者が現場で陣頭指揮をとっていただけのことがあって、内容は非常に衝撃的で、遺体確認作業の悲惨さをそのまま伝えてくれています。一旦航空機事故が起きれば、このような悲劇が待っているのだということを、世の中のもっと多くの人々が知るべきだと思いました。
 医師や警察官と言えば、不祥事で騒がれることがあってもこのような大変な苦労を語られることがほとんどありませんので、そういう意味でも彼らの誠実な仕事ぶりに頭が下がる思いでした。もし自分の家族が確認される遺体の中に入っていたらと思いながら読むと、一気に最後まで読むことが非常に難しい本でもありました。
評価5点「日航機員と遺体確認関係者に敬意を表する」 2008-05-12
レビュアー:bubyuki(18人中17人が参考になったと回答)
私のほかに大量にレビューがあり、ここまで読まれないであろうが、良い本だったので筆を
取る。墜落時、全行政機関および自衛隊は、ジャンボ機の墜落を全く予定していなかった。
本書は、警察官として身元確認班長として行動した筆者による体験記である。
想定と前例がない中、ほとんどがいわゆる離断遺体であり、体がバラバラになってただの小さな
肉塊になったものを含め、外部と完全に遮断した公民館においてその遺体確認作業と行なってゆく。
医師、歯科医師、看護婦、近隣の自治体の協力を得ながら、遺体確認の確実性に当然ながら厳しい
注意を求め、一つの遺体、遺骸、肉魂にも間違いをすることなくその親族らに引き渡した。
8月に発生した事件であり、遺体の痛みにも注意しなくてはならず、報道陣による遺体撮影を防ぐ
ため、窓も全て覆いをかけて閉めきり、35度の中、睡眠をほとんどとらずに連日連夜遺体確認を
進めた。
いつまでも引き取り人がこない幼児の遺体に、筆者が毎日抱き上げ、頬ずりし、謝る場面である。
これは、このような奇跡的な作業がなされるには、関係者の全員が、
遺体に心情を同化させずにはおられなかったことを如実に物語る。涙なくして読めない作品であり、
また人というもののもつ素晴らしい側面を教えてくれる本である。日航123便のボイスレコーダ
はYOU TUBEで聞けるが、日航機上の日航職員が最期まで落ち着いて職責を果たしたことがわかる。
彼らを含め、本件の対応にあたった全ての人々に対し、ここに敬意を表します。
評価5点「壮絶な体験」 2005-10-05
レビュアー:キューサイ(17人中16人が参考になったと回答)
警察関係者の著者をはじめ医者や看護婦さんたちの想像を絶する遺体確認作業。よく伝わってきました。猛暑のなかでの重労働と精神的な疲労、遺族の方達への献身的な配慮。これは現場の目で捉えないとわからないものです。遺体とも呼べない一片になってしまった体の一部にさえ執念で突き止めたいという努力。人生の中で決して忘れられない体験をされた飯塚さんの心の叫びです。
宗教によってなのか日本人と外国人の、遺体に対する価値観が全く異なっていたというのは衝撃でした。