ユーザーレビュー一覧(全39件 平均:4.0)
「ミステリの常識に囚われるな!」 2006-07-23
「渋いロジック重視の傑作ミステリ」 2004-07-12本作品はそういう子供だましなミステリの対極にある。大掛かりなトリックもなし、意外な犯人もなし、怪奇幻想もなし、しかし端正なロジックがある。本書では最後まで犯人の名前が書かれていない、従ってロジカルに考えれば誰でも明確に犯人が特定できる設定でなければならない。そして実際それはできる。にもかかわらず、袋とじを読む前に論理的に犯人を指摘できる読者は多くはないであろう。
最後の最後、加賀刑事と和泉の議論の中で、謎解きのための数多くの手がかりがたった一つのポイントに収斂していく様は異様にスリリングであり、ついに問題が最もシンプルな二者択一に還元された瞬間に物語は終わる。読者にゆだねられているのは最後の一ステップだけであり、この一ステップは完全に論理的にクリアできる。その一ステップの匙加減がまさに絶妙。
ミステリに渋いロジカルな推理を求める人にお勧め。
「前衛的な推理小説」 2006-11-29
「推理じゃないけど犯人はわかる」 2007-08-14
「真犯人究明のために知恵を絞れと作者は怠惰な読者を挑発している!?」 2008-05-10