ユーザーレビュー一覧(全67件 平均:3.5)
「突っ込みどころはありますが」 2006-08-23
「最後の展開が急すぎると感じました」 2006-08-11
「生きるということ。」 2006-09-07
「弱い」 2007-04-20
「秀作だが、「感動」「意外な結末」には同意できない」 2005-10-10文庫化をきっかけに再読してみた。
作者の作品に共通する、「警察組織と個人のありかた」というテーマを、現職の刑事がアルツハイマーの妻を殺すという犯罪をベースにおいて、事件に関係する6人の視点から描いた作品である。
やはり、うまいし、面白い作品だと思うが、この作品を語るときに頻用される「感動」「感涙」「意外な結末」という言葉には同意できない。妻を思う故、妻を殺したと言いながら、理由はともかく(というより、心神喪失という事態でないにもかかわらず)、2日間妻の遺体を放置したことを考えると、アルツハイマーという病気の難しさは感じるものの、感動はできなかった。また、「意外な結末」についても、かなり早い段階でキーワードが作品中に出現し、それが印象的である故、そもそも「謎」に感じなかった。
細かいことを書いたが、この作品が秀作であることは間違いない。一方、アベレージの高い横山氏の他の作品と比較してこの作品が取り立てて優れているかというと、決してそうは思わない。たとえば、翌年に発行された「クライマーズハイ」の方が、「感動」という点では数段上だと思う。他の作品を未読の方は、是非これをきっかけに手にしてもらいたい。