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書籍の詳細&ユーザーレビュー一覧

魔王 (講談社文庫 い 111-2)
魔王 (講談社文庫 い 111-2)
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講談社

¥ 650

文庫

売上ランク:412位

2008-09-12

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ユーザーレビュー一覧(全22件 平均:3.5)

評価1点「普通におもしろくありませんでした」 2008-09-26
レビュアー:あまぐろ(25人中12人が参考になったと回答)
若者達の政治議論に新鮮みも何もない。
ネットで腐るほどリピートされる書き込み内容。
小説でそんな稚拙なものをダラダラ読まされるとは想像もしなかった。
あとがきを読むかぎり、煽動されがちな世間の人々に流されない
兄弟二人を描いている?
でも彼らさえステレオタイプな台詞しか言っていない。
自分には兄弟二人とその周辺の人間に何か境界線があるとは思えない。
超能力の設定も何の味付け効果があるのか謎。
評価4点「伊坂テイストに翻弄される」 2008-09-13
レビュアー:Wakaba-Mark(18人中8人が参考になったと回答)
本書は、講談社の『エソラ』という文芸&コミック誌の04年12月第一号に掲載された「魔王」と05年7月第二号に掲載されたその続編「呼吸」を一冊にした文庫である。

不思議な「腹話術」の力を身につけた男が大衆を扇動する政治家と対決する「魔王」。

その弟夫婦が主人公で、弟は兄がとり憑いたかのように「賭け事」が強くなる。その夫婦の物語「呼吸」。別々の作品ながら対をなしている。

著者の言葉として「自分の読んだことのない小説が読みたい。そんな気持ちで書きました。」とあるが、単なるエンターテイメントの要素の強い超能力SF小説ではない。彼特有の、社会をクールに捉える眼差しはもちろん健在、仕掛けももちろん盛り沢山。現代社会の問題点に鋭く切り込むために、あえて登場人物たちに特殊な能力を持たせたのだろう。

いつもの伊坂ワールドのテイストを残しながらも、いままでの諸作とは一線を画した、どちらかというと純文学に近いタッチが感じられた。
評価5点「伊坂氏の真摯な問いかけ」 2008-09-19
レビュアー:ほうじろう(14人中6人が参考になったと回答)
以前からの伊坂氏のファンであった方ならばきっとハードカバー版をお持ちのことでしょう。そういった方も、小学館刊行の漫画で興味を持った方も、充分買う価値のある文庫版です。なぜなら、主人公たちの台詞等で幾つかの変更点があり、「エソラ」で発表されたときから四年近く経った氏の思想の変化を感じ取ることができるようになっているからです。私は漫画版からハードカバー版、そして文庫へと進んでいった人間ですが、ハードカバー版を読んでから文庫版を読むと、特に「呼吸」での潤也の最後の台詞が感慨深く感じます。詩織同様、不思議な安堵を覚え、こちらまで勇気を与えられる……そんな感じでしょうか。
決して後味の良いだけの作品ではありません。「魔王」のラストなどはとても悲しいものです。それでも力強く爽やかで、心を震わせる感動がある。この力こそがまさに伊坂小説の魅力でしょう。
文庫版あとがきで、氏は「特定のメッセージはない」と書かれています。しかし、安藤の迷いや潤也の生き方、犬養の言葉などは、皆、読者に対する「考えてください」という真摯なメッセージなのではないでしょうか。文庫版では330ページから333ページにおいて書かれている犬養の発言は、まさにそれです。説教臭さよりも何よりもまず、小説家・伊坂氏の真摯な考えを感じさせる台詞。2008年9月現在、日本のみならず世界中の政治が揺れている今だからこそ、普段、惰性で政治を眺めている人たちに読んでほしい傑作です。
評価4点「伊坂テイストの魅力」 2008-10-25
レビュアー:ニャンゴロ(8人中6人が参考になったと回答)
内容的に賛否両論を巻き起こすのは仕方がないのかもしれませんが、
小説としてエンターテイメントとしてみたときに、
レベルの高さは否定できません。

時折混ぜ込まれるユーモアのセンス。
キャラクター設定と微妙な人間関係を独特のセリフ回しでの表現。
特別な風景ではないのに、遠くの世界のような風景。

ひとつひとつ味わいながら、楽しんで読み進めました。
評価2点「深みがない」 2008-10-22
レビュアー:アホロートル(6人中5人が参考になったと回答)
誰もがおかしいと感じるのに変わらず続く政治の世界、この作品に登場するような政治家を想像したことがある人は多いのではないでしょうか。それを実際に文字に表してしまった伊坂幸太郎さんですが、残念なことに青臭い。

そのような政治家を恐怖の対象にするとひねりやエンターテイメント性はあるものの、あらゆる伏線が最後に繋がる快感を感じさせてくれる彼のそのほかの作品に比べると中途半端でクオリティーは格段に落ちます。政治的内容も読んでいてちょっとイタさを感じてしまいました。なんというか、テーマに深みが感じられなく、ちょちょっと手軽に書いたという印象が。面白くなりえただろうに誠に残念。