
「残念」 2008-10-17
レビュアー:かなたろ(5人中3人が参考になったと回答)
この作家の作品は本当に当たり外れの差が激しい。
妹を守るために人を殺して刑務所に入るところから話は進んでいくのだけれど、まず、自分が悪いことをしたとはまったく考えていない次郎が、何故守らなければいけない妹がいるのに殺人を犯した理由も何も言わずに裁判を終え刑務所に入るのかがわからない。
出所してからも陶芸に打ち込み陶芸家として成功していくのかと思えば、中国の青磁・汝窯に魅入られ生活費にさえ困るようになり、守らなければいけなかったはずの妹にお金を無心して当然という態度も気に入らない。
しっかりと最後まで「妹を守る」という考えを貫くのであれば少しは共感できたかもしれないが、下巻では次郎の自分勝手な行動ばかりが目につくし、主要な登場人物の誰にも共感できず次郎の死によって話が終わってしまった。
上下巻でけっこうなボリュームなので、そろそろ面白くなるか?と何度も期待する場面があったが、クスリと笑うところもホロリと泣けるところも何もなく淡々と話が進んでいき、最後はアッサリ終わって「ガッカリ」でした。
残念の一言。