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書籍の詳細&ユーザーレビュー一覧

マリア様がみてる 薔薇の花かんむり (コバルト文庫 こ 7-55)
マリア様がみてる 薔薇の花かんむり (コバルト文庫 こ 7-55)
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集英社

¥ 460

文庫

売上ランク:8894位

2007-10-02

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ユーザーレビュー一覧(全12件 平均:4.5)

評価5点「これからの物語。」 2007-10-01
レビュアー:玩場亭逸光(17人中15人が参考になったと回答)
 ついに待ちに待った姉妹の瞬間は、祐巳さんらしい儀式だった
と思いました。伝統を重んじる紅ならではの儀式に、この時を
長い間待っていた読者としても感慨深いものがありました。

 そして、やはり姉妹になったからといって、何かが急に変わる
わけでもなく、瞳子ちゃんらしさもそのままに呼称問題をクリア
するあたりは、ほほえましい瞬間だったと思います。それから周り
の反応も温かくて、幸せな空気を味わえました。

 やや慌ただしさもあり、いくつかのことが次巻以降に持ち越され
る形になりましたが、まずは瞳子ちゃんが妹として山百合会にいる
風景がしっくりなじむ形で提示されたことは良かったと思います。

 さて、いよいよ祥子さまや令さまの卒業も間近に迫り、どんな
ドラマが見られるか楽しみですね。そして、それ以降のことも。
瞳子ちゃんとどういう姉妹関係を作っていくか、目が離せません。
評価5点「長かった祐巳の妹問題もようやく解決。」 2007-10-03
レビュアー:紙軸綿棒(17人中15人が参考になったと回答)
期待のロザリオ授受や呼称問題はかなりあっさりと描かれています。
大目標そのものよりも、そこに至るプロセスの描写を重視して、
目標となっている行為自体の描写は簡潔なもので終わらせる。
という作者の得意な作劇手法ですね。
主軸の周囲にちりばめられた小エピソードもそれぞれに秀逸です。
特に演劇部部長の、瞳子への献身的な愛情は、読んでいて切なくなります。
一方で、マリみて全巻を通しての主要モチーフの一つである
「受け継がれていく思い」の象徴が「送る会」の隠し芸ではないでしょうか。
『仮面のアクトレス』で瞳子があえて世襲反対を唱えて立候補したエピソードと、
対をなす今作のラストシーンであったように思います。

今後は、作中で友人に指摘されるように「どっしり」してきた祐巳が
「姉」という未知の立場をどうこなしていくのか。
さらに、今まで語られていない部分の瞳子の思いの変遷は、
今後語られることがあるのかどうか、まだまだマリみては終わりそうにありません。



評価5点「あっさり味、だからこそ清々しい」 2007-10-04
レビュアー:まろすこ(18人中15人が参考になったと回答)
発売は秋。物語の季節は冬。
けれど、終始暖かい雰囲気に包まれたエピソード。
「従来のマリみてらしい」という意見に思わず頷いてしまったのは、
この数巻、祐巳と瞳子に焦点をあわせていて霞みがちだった人物までもが生き生きと動いていたこと。
他の登場人物たちの控えめだけれど小粋な演出の数々に、改めて「生きている箱庭」を書ける作者の力量を感じた。
3年生を送る会に奔走する様々な人物たちのライブ感が十分に伝わってきたりで、読後感もさわやかの一言。読みやすい文章も健在。
評価5点「まさにマリみて!!!!!!!」 2007-10-02
レビュアー:夢野ヒトミ(16人中14人が参考になったと回答)
従来のマリみてに完全に戻った気がします。(良い意味でw)
マリみては、『祐巳と瞳子だけの世界』になるのではないかと、若干不安になった日もありましたが、そういう心配は無用でした。
本刊でも、祐巳と瞳子だけでなく、多彩なキャラクター達が活躍(?)しています。祥子様がヒロインらしい立ち位置に戻ったのも何より嬉しいです。
瞳子が嫌いなわけではないけど、祐巳と祥子が中心にいてこその『マリみて』だと思っています。
『瞳子が出張ってから何か違う』と思った人達も、安心して帰ってくれば良いとおもいます^^

今回、イベント準備に追われる祐巳からみえる景色は、学生の人は共感が、学生だった人には感慨があるのではないでしょうか。
とても綺麗な、読後感の良い終わり方でしたが、あとがきにあるように、
残した謎がしょうしょうありますw(2点ほど)
見え隠れする2人の人物が絡んでいる予感がギュンギュンしますが果たして…(笑)
次刊も大変待ち遠しいです!!
評価5点「秋の切なさの中で読む「卒業」への軌跡。」 2007-10-04
レビュアー:メロディハニィ(18人中11人が参考になったと回答)
この巻から読み始める読者はまずいないはずと思うので、長くファンをしてきた方達と一安心したいところ。
とにかく表紙が全てを物語っていると感じますが、「紅薔薇の蕾の妹」…ついに誕生。
今迄のカップリングにはなかった、紅薔薇姉妹に相応しい、斬新なロザリオ授与に紺野さんの表現力を感じる。
「瞳子と呼んで下さい」にも「…やられた…」という佑己の感情がまるで自分のことにように
シンクロして、長かった、本当に色々有った二人の始まりから儀式に至る迄の思い出が走馬灯のように
駆け巡る。個人的に「サンタなあの方」のさり気ない登場に感動。
ラストの祥子様と佑己のダンスシーン。瞳子のバイオリンが流れる中という演出の心憎さ!!
振り返れば、この姉妹が「マリア様のこころ」を踊る一場面から物語は始まったのだった。
祥子様と佑己の精神的成長、先代薔薇様達との思い出、そして同期である志摩子さん・由乃さんとの友情と
彼女らのそれぞれの青春。薔薇の館の住人以外の花々とのたくさんのエピソード…。
一ページずつ捲り上げるごとにそれらが切なさと優しさを含んで蘇る。喜ばしいのに、切ない。

元々は深夜放送で始まったアニメをキッカケに「マリみ」世界に一気にダイビングした私は、
それまで一切触れなかったコバルト作品にここまでハマるとは想像もしませんでした。
おそらく「マリア様がみてる」の終了は、私にとってもコバルトからの「卒業」そのもの。
こんなにも素晴らしい作品と邂逅したのも、やはり薔薇達の巡り会いと同じく、「運命」なのでしょう。
最終回に向けて紺野緒雪の卓越した文章力、世界観にピッタリフィットしたひびき玲音のイラストは
佑己と祥子のラストダンスのように、見事なシンフォニーを奏でている。
「卒業」まで残り短くなったワルツを、最後までみんなと踊り続けたい。