ユーザーレビュー一覧(全7件 平均:4.5)

「季節は違えど、寂しい卒業。」 2008-10-01
レビュアー:メロディハニィ(16人中12人が参考になったと回答)
すっかり秋になったこのシーズンに読むには、少し早い
卒業式前日のエピソードですが、物寂しい今にピッタリ。
いよいよ、ついに祥子様・令様の「卒業」です。
間に「お釈迦様」が入った為か、かなり久し振りの間隔な気が。
とにかくこれ程長くずっと読み貯めてきた小説作品は、十代以来
無かったもので、既刊を本棚に眺めて、「ここまで来たか…」と
感慨深い気持ちでいっぱい。
いつもながら時間軸を絶妙に操りながら読者を引きずりこむ
文章力の卓越さには圧倒されます。
卒業する薔薇様、見送る蕾、その妹達…それぞれの色彩違う花を
最後までどう魅せてくれるか…楽しみでありながら、切ない。
そんな新刊です。
意外な組み合わせの薔薇達の会話や、相変わらず美味なところ独占の
先代白薔薇様の登場も本当に嬉しい。表紙の祐己が、とても大人びて見えます。
とにかく、マリみファンならば今更買うほか無いでしょう。

「卒業前のリリアン模様」 2008-10-01
レビュアー:夢野ヒトミ(13人中11人が参考になったと回答)
それぞれが、それぞれのやりかたで卒業前の清算を果たしていく一冊です。
ちょっと”意外な人”が”主演”もしていて、すごく嬉しかったです。
結構、サラリと去年と違う祐巳の成長が語られていたりして、
いろんな意味で、手のかからない主人公になったと思いますが、
ここは作品の視野が広くなったなと好意的に解釈しています。
マリみては、本当にいろいろなものを積み重ねてきた感じがします。(昔は昔で良いものですが)
あまり意表をつかれるような展開もないのですが、それぞれの心情を推測できる、キャラクターの思考が理解できる、というのが心地良い読書感となっています。
10代の読者も、大きなお友達も、おもいっきり感情移入しながら読むのが正解だと思います!^^
今刊だけでは消化されていない部分もあって、次刊への伏線もいろいろ見え隠れしています。
少し気になったのは、祥子様の記憶力に対するフォローで、これはもしや・・?など。
次刊、ものすごく期待しています!!

「お姉さまからのメッセージ」 2008-10-01
レビュアー:木納明日香(13人中10人が参考になったと回答)
卒業式の前日、薔薇の館では恒例(?)の「薔薇様方の忘れモノ」探し。
そこで見つけたのは、大分前に片方だけなった祐巳の黒っぽいリボンだけ。
リボン込められたお姉さまからのメッセージに気付いた祐巳と祥子様のラストが秀逸です。
1年前を知っている人も、知らない人も楽しめるないようでした。

「別れは人を成長させる、って言いますね。」 2008-10-02
レビュアー:やじうま(11人中8人が参考になったと回答)
いよいよ明日は卒業式。
準備に余念のない祐巳たち在校生に対して、卒業生は手持ち無沙汰な一日な
はずなのだが、いよいよ最後となると思い出やら未練やらやり残したこと、
やらねばならないことなどが一挙に押し寄せて、結局なんとなく気忙しい。
写真部の蔦子さん、新聞部の三奈子さん、美術部の美礼さんなどの
(蔦子さんは在校生だけど)、卒業前のささやかな儀式の点描。
それは、それぞれがこころを残さないため。
そして、クールなはずの祥子さまも祐巳との別れを前にして思わず激情が
ほとばしる。
春まだ早い陽だまりに、ぽつんと咲くタンポポのような掌編。

「いつもの、巧みで、読ませる、入り組んだパズルのオムニバス」 2008-10-08
レビュアー:kaminano(8人中3人が参考になったと回答)
それはそれは、読んでいてとても気持ちのいいものなのです。
ですが、今度こそ卒業か!? と、焦らされて待っている身としては
「また時間稼ぎですか」的なちょっとガックリな部分も。
これだけ待たされたのだから、さぞ素晴らしい卒業物語のはず、いや、そうでなきゃ許さない!
という想いがどんどん積み重なって期待と不安が裏腹なのです。ヤキモキヤキモキ。
瞳子のが期待を裏切らない出来だったので大丈夫とは思いますけど。
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個人的に考えちゃうこと・・・
すでにステージとして完成されていて、どんな物語でも書ける舞台と小道具が揃っています。
次代でも、これまでの過去の別視点でも、ずっと過去でも、山百合会以外でも、
どんなストーリーも書けるはず。リリアンとスールがあるかぎり。
だから、本編の方をさっさと完結してしまって、他のストーリーを2とか外伝やなにかとして
どんどん出して行く選択肢もあったはずーと思ったりもします。
それはそれは、作者と編集者にとって勇気のいることでしょうけども。