ユーザーレビュー一覧(全8件 平均:4.5)

「いつもの、巧みで、読ませる、入り組んだパズルのオムニバス」 2008-10-08
レビュアー:kaminano(9人中3人が参考になったと回答)
それはそれは、読んでいてとても気持ちのいいものなのです。
ですが、今度こそ卒業か!? と、焦らされて待っている身としては
「また時間稼ぎですか」的なちょっとガックリな部分も。
これだけ待たされたのだから、さぞ素晴らしい卒業物語のはず、いや、そうでなきゃ許さない!
という想いがどんどん積み重なって期待と不安が裏腹なのです。ヤキモキヤキモキ。
瞳子のが期待を裏切らない出来だったので大丈夫とは思いますけど。
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個人的に考えちゃうこと・・・
すでにステージとして完成されていて、どんな物語でも書ける舞台と小道具が揃っています。
次代でも、これまでの過去の別視点でも、ずっと過去でも、山百合会以外でも、
どんなストーリーも書けるはず。リリアンとスールがあるかぎり。
だから、本編の方をさっさと完結してしまって、他のストーリーを2とか外伝やなにかとして
どんどん出して行く選択肢もあったはずーと思ったりもします。
それはそれは、作者と編集者にとって勇気のいることでしょうけども。

「ああ・・・涙で字が読めない・・・」 2008-10-14
レビュアー:はひふ(3人中2人が参考になったと回答)
ラスト付近、祐巳ちゃんのオーバーラップに伴い、涙が止まりません。
祥子様と祐巳ちゃんの長い長い旅もついにここまで来たのですね。
第一巻での二人の運命的な出会いから始まり、マリア像前のロザリオ授受
バレンタインの喧嘩。レイニーブルー騒動。運動会でパンダを抱きしめる祥子さま。
(その後の瞳子騒動で、祥子様の存在感は薄くなりましたが)
ふたりのこれまでを思い返すだけで、胸にこみあげるものがあります。
そして、ついに別れのときがやってきたのだと、嫌でも思い知らされます。
あぁ・・・涙で字が滲んで読めない・・・
個人事で恐縮ですが、自分も高校時代、心から好きな先輩がいました。
(恋愛感情の「好き」ではないです。あえていうなら憧れです。)
卒業時、さすがに泣きはしませんでしたが、結構寂しかったです。
まあ・・・今でもたま〜に連絡を取り合うので、
実はそんなに寂しくないんですけどね。笑
まあ、そういうことだと思います。
祥子様と祐巳ちゃんも別れはつらいでしょうけど
本当に心から通じあっていれば大丈夫だと思います。
ていうか、祥子様リリアン女子大だし。
また、ちょくちょく出てきますよね。笑

「ゆっくりと、確実に」 2008-12-18
レビュアー:砂糖(0人中0人が参考になったと回答)
終わりに近づいている感じがするが、基本的にはよくも悪くもいつものマリみてだった。
特に内容について言えば、今作は短編集であるが、その実、大きな一つの流れを様々な側面から見ただけのものである。
具体的には、短編ごとに語り部が変わるが、時間軸は一貫していると言える。
その、珠玉の短編が絡まって、一つの流れが見えていく過程がここちよい。
うれしくも、寂しい。そんな卒業前の風景の妙をきれいに描きだせていると感じた。
引き延ばしすぎとの声もあるが、いやしくも主人公に大きく関わる祥子さまとのお話である。前薔薇のときとはかける比重が違って当たり前だ。
むしろ、何気ない風景をきっちり描いていき、キャラクターへの思い入れを深める意味が強いため、よくあるような「引き延ばし」と揶揄されるものとは、マリみては決定的に異なると思っている。