いもづる式 トップに戻る ヘルプ

書籍の詳細&ユーザーレビュー一覧

PLUTO 5―鉄腕アトム「地上最大のロボット」より (5) (ビッグコミックス)
PLUTO 5―鉄腕アトム「地上最大のロボット」より (5) (ビッグコミックス)
click for big image

 

小学館

¥ 550

コミック

売上ランク:-

2007-11-30

Amazonでの販売状況

→通常24時間以内に発送

amazonで詳細を見る

ユーザーレビュー一覧(全13件 平均:4.5)

評価4点「謎がさらなる謎を呼ぶ展開」 2007-11-29
レビュアー:風(56人中45人が参考になったと回答)
 高性能スーパー・ロボットの連続破壊事件と、第39次中央アジア紛争・ボラー調査団のメンバーの連続殺人事件が、依然、現在進行形で継続中の本書・第5集。

 人間がロボットに憎悪の感情を抱く一方で、ロボットが人間に対して持つ憎しみや、人間とロボット双方の心をむしばむ深い悲しみといったテーマが、作品全体を覆っていますね。読んでいて、少しずつ息苦しくなってくるような話の展開。謎がさらなる謎を呼ぶ雰囲気に、強い圧迫感を覚えました。

 「人間とロボットの境界線て、なんだろう?」「人間が抱く憎しみと、ロボットが抱く憎しみに、何か違いがあるのだろうか?」などと考えさせられながら、頁をめくっていったのだけれど・・・・・・。本書を読んだ限りでは、まだ、答は見つかりません。それくらい、ここでのスーパーロボットたちの感情は人間に近い、というか、人間よりも優れている気がします。

 Act.32「記憶の傷跡の巻」〜Act.39「獄中の王の巻」を収録。このなかでは、悲しみに暮れる感情をキャッチするウランの姿を描いた一章が、心にしみましたね。重苦しい気分に駆られた本書のなかで、この章に唯一、ほっとしました。

 アトムは、これからどうなるのか。天馬博士は、一体何を考えているのか。本書のラストの景色が意味するものは何なのか。いくつもの「?」が、頭の中で点滅しています。

 巻末の予告文章によれば、スーパーロボット刑事ゲジヒトが、謎の怪物プルートゥに迫り、対決する模様。来年発売予定の「006」こと第6集が、待ち遠しい限り。
評価4点「気づいている方もいると思いますが・・」 2007-11-30
レビュアー:真鳥ックス(54人中31人が参考になったと回答)
これは手塚治虫先生の「地上最大〜〜」と
倒される順番まで同じなんですよね。

つまり、1番最後に生き残るのはあの2人という
事なんだと分かっていても先が読めない
緊迫感で楽しみでたまりせん。

ただ、浦沢先生って話が長引けば長引くほど
矛盾とかだらけた部分が増えてしまうので
できれが7巻くらいで完結してくれたら
理想的なのですが・・・。
評価5点「ロボットは人間のメタファーである。」 2007-12-05
レビュアー:ggg123(31人中24人が参考になったと回答)
戦うための「回路がない」エプシロン。
一方「戦うためにできている」ヘラクレス。
人間をはるかに凌駕する能力を持ちながら、不要な「回路」をもたないロボット。
60億の人間の人格をシュミレートされた、目覚めない人工知能。
人工知能を目覚めさせる方法はわかっている。それは、「偏り」を注入すること。
そして・・・モンスター・プルートゥ。
現代の日本の、おそらくはそれを先取りする形で現れるネットの風景と、
そのモチーフが、著しく重なっている。
「とびお」を作って一緒に暮らす、天馬博士の悲しみ。
愛するものの心を求める、エゴのかなしみが、そっと置かれ、
憎悪のもつ悲しみというか、憎悪が人間のなにかを支えているようにも思われる
そのテーマに、かぎりない切なさを感じる。

私は、アトムに、目覚めて欲しくない。
あるいは、目覚めて欲しい。
ごく普通の、なんのとりえもない、少しだけ聡明で輝きにみちた、
平凡な子供として。


評価5点「クライマックスに進む踊り場。」 2007-12-03
レビュアー:街道を行く(19人中11人が参考になったと回答)
物語が進むにつれて構想の雄大さが感じられます。じっくりと話を進めているのが良いですね。なかなか先に進まないのが難点ですが、此方もこの作品とは先を急がずじっくりとつきあってゆく必要がありそうです。手塚作品でも見られた映画のような小間割りがこの作品でもしっかりと生かされています。こういうところが、大胆な新解釈を与えていてもオリジナルへのリスペクトが感じられる部分です。5巻はクライマックスに進む踊り場といえるでしょうか。後半に期待を高まるばかりです。
評価5点「感情を持ったロボット」 2007-12-08
レビュアー:リリー(20人中10人が参考になったと回答)
フィナーレに向けての最後のフリの巻ですね。
この巻でだけみても非常に完成度の高い仕上がりになってます。

ロボットは、人間の為に造られたのであるから、人間にとって害になるロボットは、失敗作なのですが、人間はより高性能で人間に近いロボットを目指している中、一体のロボットが人を殺してしまうのです。
もちろん失敗作ですが、ロボットが憎しみ、いわゆる感情を持った段階でそのロボットは、もう人間です。
だから人間とロボットは近づきすぎてはいけないんですね。失敗作こそが実は完成だったんですね。
テーマ性もしっかりしていて骨太な作品です。

それにしても浦沢直樹は、相変わらず凄い構成力ですね。
先のよめない展開、練りこまれた物語という点に関していえば、浦沢直樹の右にでるものはいないんじゃないかなあ。

もちろん原作も読んでますが、原作とは違った形で充分に楽しめます。