ユーザーレビュー一覧(全16件 平均:4.5)
「自分を信じ、他人を愛する想像力と行動力」 2004-05-031巻は小エピソードの連続で、さまざまな道の天才たちと主人公が対決する。主人公は「声」の達人。声真似ができ、人の声に耳を澄まして聞き分けることができる。対する天才たちも一癖二癖あるつわもの揃いだが、彼らの根底には「自分なんて世界じゃ大した存在じゃない」という達観がある。「世界で私だけ」の声真似というちっぽけな才能を信じ、弱い人たちの声に耳を澄ます主人公は、想像力と行動力で天才達を出し抜くのだ!
いくらでも泥臭く描けるテーマを、サラッと描く作者独特の雰囲気も健在。2巻はテーマがさらに前面に出てきて、合わせて是非!
次の連載が待ち遠しいです。
「世界で私だけ?」 2002-12-08・・・なんて書くと知らない人はサスペンスものかと
思ってしまうかもしれないけれど、そんなことはなく
いつもの黒田硫黄らしく、ユーモアとウイットにあふれる
すばらしいせりふ遣いのなか、少しゆるめのストーリが
展開していくのである。
黒田硫黄の作品にしては多くの人に受け入れられそうな作品である。
早く第2巻が読みたいものだ。
「黒田硫黄」 2004-09-30
「「現代」を活写した活劇だが、それだけではない」 2005-01-07エンターテイメント性が強いのは誰もが認めるところだが、それだけですまないのが黒田硫黄。一筋縄ではいきません。現代の風潮や気分と、その中で生き生きと活動する主人公を活写することで、現代社会の問題や解決に向けての方向性が見えます。作者が意図してそういうメッセージを発信しているかどうかは別として。
このマンガで提示される現代社会の病理的側面の一つは「コミュニケーション不全症候群」とでも言うべき兆候です。ニコが相手をするオトナたちの多くは(手下のロボも含めて)、他者との関係を築けずに問題を起こしてしまうようです。それ故、ニコは<言葉>を唯一の武器として
オトナたちと闘うことができるのでしょう。ニコはいつでも良く聴き、観察し、話しかけることで相手に働きかけています。現代に生きていく私たちにとって、そのような力はは生き延びるための武器であり、その力を獲得することでいろんな問題が良い方向に変わる、と言っているような気がします。
現代の諸相を多様な側面から描いていますから、おそらく他にもさまざまな問題や解決への方向性が見えてくるのではないでしょうか。いくらでも深読みができそうです。
「駆け出すニコ!!」 2007-05-31