ユーザーレビュー一覧(全15件 平均:4.5)

「「ツレ」本とは別の意味で「ホッ」とする本」 2008-01-30
レビュアー:辰巳(21人中14人が参考になったと回答)
なんだか温かくなる本だ。これまでの「ツレさん」シリーズとは登場人物も違って、
いわば貂々さん自身のこれまでの「歩み」……というか、転びながら
悩みながら、うなだれながら、それでも何とかかんとかここまでやってきた
モロモロのことが、「あの」絵と、飾らないコトバでつづられる。
人間関係も手先も生き方も不器用で
「やりたいこと」がみつからない
と帯にあります。そうそう、私も今じゃ偉そうにレビューなんか書いてるけど、
若い頃はそうだったよなあ……と思ってしまう一冊でした。
自分は何をしたいか、何に向いているのか……そんなことが見えずに
モンモンとしている人には、とりあえず「読んでみたら」とおすすめしたい。
著者は、お説教してるわけでも何でもない。
そっか、貂々さんもそうだったんだ……そう思えるだけでもOKではないでしょうか。
もっとも……バリバリやっていてる人にとっては、「しっかりしろよ」
と言いたくなる部分もないわけではありませんが、
あえてこういう「負」の部分をさらけだした貂々さんに敬意を表したい。
私は自分と向き合うことが恐かったです。…………とあとがきにあります。
とてもいいあとがきです。

「次は・・・どーすんの、さるきち?」 2008-04-22
レビュアー:さるきち(15人中14人が参考になったと回答)
ツレうつでおなじみ細川貂々さんのマンガエッセイです。
今回はツレさんは登場せず、
貂々さんの、高校を卒業してから
絵の道をめざすまでの、
やりたいコトが見つけられず悶々とした時期の
出来事が描かれています。
友人たちが就職、進学する中で
なーんにもやる気が起きず、
自室にこもりテレビ三昧の日々。
所謂ニート。
やりたいコトってなんだろう??
みんな、どうやってやりたいコトを見つけたんだろう??
安易な気持ちで面接を受けたのは団子屋。
団子が好きだというだけで採用が決まる。
こんなんでいいのか?私…
と疑心暗疑な表情を浮かべながら
もぐもぐ…
と団子を食らうおさげ姿の貂々さん。
笑える一方、人事に思えないのは、
ナゼ??
そしてやっぱり、、
「あなたこの仕事向いてないわよ。辞めたら?」
次に工場で働くも、うっとおしい人間関係にうんざり。
単純作業に、ノルマ。女の噂話。
嫉妬。社内恋愛のもつれ。。
なんでみんなに合わせなきゃいけないんだ??
なんでこんなところにいるんだ??
これでいーのか、自分??
自問の日々。
そんな中、本屋さんで手に取った専門学校の本。
大好きな絵の勉強をしよう!
そして、たくさんのうつ病患者を勇気づけた
ツレうつを発刊した今に至るのです。
さるきちはね、貂々さんの
自虐的で半世俗的な、
半月型目つきのイラストが好きでファンなのですが、
この本は単なる自分探しの物語ではなくって、
会社のどろんどろんした内実も
描かれていて、思わず苦笑。
定職についていないヒトはもちろん、
定職についているヒトでさえ、
どきっとさせられる内容になっている気がします。

「いい感じ」 2008-01-25
レビュアー:an-pon-ponta(15人中10人が参考になったと回答)
細川 貂々さんのトレードマークというような イグアナやウツの話は出てきません。
でも 人生と向き合っていく自分について、とても心に沿っていくような優しいセンシティブな感じが流れていて、「ツレがうつになりまして」や「イグアナの嫁」のような読後感があります。
なにをしたいのか解らない自分が、なにかを見つけていく。 大切に書いた 書きたくて書いた作品という感じがして、気持ちが疲れたとき読むと、ふと自分を振りかえり余分な力が抜けます。

「その仕事どうして選んだの?」 2008-01-23
レビュアー:アマゾン二郎(12人中7人が参考になったと回答)
作者が高校卒業してから「どーすんの?」と、あちこちいろんな仕事を転々とし、ぐるぐる回り道をしながらも、自分の求めているものを見出していく。主人公(作者)が迷っている様子が自分と重なって、あっという間に読んでしまった。どんなところでも懸命にやっていこうとする、(でもうまくいかないことが多い)主人公と職場のおかしな人たちのエピソードにかなり笑えた。仕事が合わない、人間関係に悩む、なども共感する人も多いのでは。そして、実は「どういう風に仕事を選んでいくか」という問題に、ちょっとしたヒントを与えてくれる本だと思う。最後は、案外あっさりと「青い鳥はここにいたのね」的な印象はあったが、まあ、実際、何か見つかる(というか自分の願望に強く気づく)ときはそんなものかもしれないですね。

「細川貂々のルーツが徐々に明らかに!」 2008-02-02
レビュアー:とっとこと(10人中5人が参考になったと回答)
この本は、「イグアナの嫁」から更に時間を遡り、貂々さんの高校卒業直前から始まります。
やっと高校を卒業し、何もしたくないと思っている貂々さんと、卒業したら就職するものだと思っている(常識的な)家族との戦いがあり、職を転々とした結果、絵の学校へ入学するまでが描かれています。
貂々さん本人の事だけでなく、貂々さんを取り巻く人々の言動がスパイスになっています。どこにでもいる人々のようで、私の周りにはいない人々なので、これもまた面白く読みました。
「ツレがうつになりまして」や「イグアナの嫁」を面白いと思った人なら、きっと面白く読めると思います。絵の学校入学後が描かれると思われる続編も期待します!