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書籍の詳細&ユーザーレビュー一覧

日米開戦の真実 大川周明著『米英東亜侵略史』を読み解く
日米開戦の真実 大川周明著『米英東亜侵略史』を読み解く
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小学館

¥ 1,680

単行本

売上ランク:10497位

2006-04-22

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ユーザーレビュー一覧(全22件 平均:4.5)

評価5点「現代に蘇る大川周明」 2006-12-31
レビュアー:くにたち蟄居日記(70人中63人が参考になったと回答)
大川周明は 東京裁判で東条の頭を叩いたことで有名だが そのイメージ、つまり 一種の狂人であったという印象が 現代の僕らにも災いしている。かような「狂人」が書いた本を読もうとは中々思えないからだ。
そんな僕らに対して 佐藤優が 現代に大川を蘇らせたのが本書である。

佐藤優は 現代の論客でも飛びぬけた存在だと思う。神学を学んで外務省に入り ロシア(という 日本人にはいささか不透明な国)で 情報活動に従事し 挙句の果てに獄中で 500日になんなんとする日々を過ごす。その獄中では 宗教、哲学書を読破する日々を送る一方
検察とは対決しつつ かつ 検察側を 惹きつけてしまう。
 近年の日本に かような過激で凄みのある経歴を持った人は ほとんど居ない。そんな一種の「カリスマ」の 最大の武器は 平易に物事を語る事が出来る点にある。

 本書にしても 大川周明を読み解くに際しても 大川に関して殆ど知識と知見が無い人でも十分読めるように工夫してある。
 特に 現代の外交状況と 第二次世界大戦前夜の日本をシンクロさせていく手法は見事である。「歴史から学ぶ」という いささか陳腐な言葉があるが 本書は正しく それである。佐藤優は 物事を語るにおいて 意外性の高い題材を持ち出してくるわけが 今回の大川周明に関しても その手際の良さには感嘆する。そうして 読み易い。これは紛れも無い才能であるとしか思えない。 

 それにしても佐藤優を通して読んだ大川の言説は 本当に現在にシンクロする。それに一番驚いた。もう少し 大川の本を読みたいと強く感じた。彼は狂人などでは全く無い。あの時代の「知性」だったのだ。
評価4点「テキストの読み直し」 2006-06-09
レビュアー:recluse(62人中57人が参考になったと回答)
大川周明の”米英東亜侵略史”の解説をしながら、現在との類似性をたどり、日本の針路への提言をしている作品です。原著は、予想以上に読みやすいので、解説自体は必要ないのかもしれません。ここに描かれるのは、性善説によってたつことにより、変貌したアメリカという帝国の普遍主義と最終的には、対立せざるを得なかった日本の宿命と大東亜共栄圏構想の道義的な矛盾と妥当性が、淡々と描かれています。最後の第4章では、著者の持論が展開されています。性悪説の必要性と、東アジア共同体構想の持つ幻想と危険性が、的確に指摘されています。それ以外にも、solovievの紹介など面白い視角が満載です。最後まで、著者がその把握に戸惑っているのが、中国という存在です。この不可思議で独善的でかつ性悪説の象徴のような存在の位置づけに著者は戸惑っています。against god's willともいうべき存在とどのような折り合いをつけていくのかは、重大な問題です。しかし、この問題は、きらびやかな”東アジア共同体構想”などで対応できると思うのは、おそらく歴史への無知に由来する、傲慢なのでしょう。
評価3点「大川周明著、解説:佐藤優に徹すれば良いのだが・・・」 2007-02-04
レビュアー:ビン・ラーディン(48人中43人が参考になったと回答)
 以前より読みたかった大川周明幻のラジオ講演録『米英東亜侵略史』があのラスプーチン佐藤優の解説付きで復刊されたと知り、ワクワクしながら読んだ。原著は古書マーケットでも高価で、大阪市立図書館では貴重図書として禁帯出扱いである。
 大川周明の文章はあの時代にすれば読みやすいほうで、タイトルの割りには意外な程穏健な内容で、こちらが想像していた戦時プロパガンダというイメージではなく、NHK市民大学講座のような感じであった。ただ脚注の付け方が悪い。本文中に注)の表記がない為、どの語句に注があるのか分りにくく、脚注の量が多い頁は、次の頁にまわされていることもあるので非常に読みにくかった。
 佐藤優の文章は解説というには余りに自論を展開しすぎで特に「第四部 21世紀日本への遺産」は独立した著作として刊行すべきだったのではないだろうか。他の色々な著作家(ソロヴィヨフ、廣松渉、蓑田胸喜など)を紹介し過ぎるあまり、主役の大川周明の印象が薄れてしまった感がある。
 尚、遺族より提供されたというカバーの写真は初見のもので、デザイン的にも秀逸だと思う。
評価5点「佐藤優氏の読み解き方が秀逸」 2006-07-30
レビュアー:zab86077qwe(53人中39人が参考になったと回答)
 この本を読むと、東京裁判史観というのは、ある種のカルト文化なんだなあ、と強く改めて思います。
 周囲がどんなに説得しても、本人はまともだと強固に思い込んだまま。国家的、国民的にそのようなカルトに絡め捕られているのが今の日本の現状でしょうか。
 大体、日本は第二次大戦の結果、全ての植民地を放棄したのに、なんで米英仏が南太平洋やアフリカに未だに植民地を持ってたんですか?まさか、日本と違って、米英仏の植民地支配は人道的だったから許されたなんてことは誰も思いませんよね?
 こちらと併せて、ヘレン・ミアーズの「アメリカの鏡・日本」、松原久子氏の「驕れる白人と闘うための日本近代史」を読まれるとより理解が深まりますでしょう。
評価5点「もう一度、歴史を勉強しようと思う。」 2007-04-30
レビュアー:dream4ever(40人中34人が参考になったと回答)
A級戦犯の定義を知らなかったバカオヤジには色々と勉強になる本である。(A,B,Cは罪の重さだと思っていた。。。。)
東条の頭を叩いたのが、この大川周明だというのもおそらく授業等で習ってはいただろうが、まったく忘却の彼方であった。そしていかに大川と言う人が理論的思想人であるかも分かった。
佐藤さんの外交に対する想いを今後の日米関係をどのようにしていかねばならないか?
性善説にたった日本の外交では、性悪説に立つ欧米外交にはかなわないと指摘する。

国民は軍閥に騙されて戦争に突入したという認識は、戦後、アメリカの情報操作工作によって作られた神話で、1941年当時、日本は対米戦争に踏み込まざるを得なかった大義名分があり、日本政府は説明責任を果たしていたことを明らかにする。 p6