ユーザーレビュー一覧(全8件 平均:4.0)
「土方さんの悲哀が描かれています」 2004-01-27この本の土方さん本人も、苦笑しつつも「それが自分の役割だ」と割り切って、
近藤勇・新選組のために尽くします。
読みながら、「あぁ、どうして回りに彼の気持ちをわかってあげられる人がこんなにも少ないんだ...」と歯軋りしたくなるほどです。
優男だった歳さんが、”鬼”にならざるを得なかった状況が、
よくわかる1冊です。
「切なさと愛しさが溢れる作品」 2004-02-13でもってそんな土方さんを脇がちゃんと理解してるとこが、かなりツボでした。
その筆頭が斎藤一!
登場シーンは少ないのに、めっさ印象的に出てくるのが嬉しいし、土方さんの純粋な根っこの部分をちゃんと解ってるから、「鬼」と恐れられる土方さんに諭されてもなかなか退かないとこがまた、素敵だ斎藤一!!(萌)
そしてオイシイのは、土方さんが「新選組」という組織の「誠」を未来に託した人であるってトコ!!これですよ!!これ!!
二人の訣別に対するこの作品の解釈は、話の流れからいってモロ同感です。
藤堂平助とのエピソードも泣かせます‥‥。
油小路の決闘に臨む土方さんの心理が、切なくて苦しくて。
平助には格別な想いがあるんだけど、それでも対峙しなければならない土方さん。
そして平助は、立場を異にした今もなお、新選組や土方さんがすごく好きなんだけど、自分の選んだ道を悔いてなくって、笑って土方さんに面つき合わせてて‥‥‥ああ、平助らしくていいなぁ。
お互いがお互いを解りすぎているから切ない、二人の姿が美しいです。
さらに意外なくらい土方さん命な山崎烝サンも、これまた痛いくらいの土方さんへの傾倒っぷりで、ぐっときました。
あと、河合耆三郎がすごくイイ子で‥‥‥土方さんの胸中の辛苦をクローズアップさせるための人物設定なのでしょうが、河合自身の背景にあったものを知りたくなるような人物像でした。
広瀬氏の筆運びはちょっと司馬遼太郎先生に似ているとこがあり(作者としての立場を明確にした地の文。閑話休題的文章をもってくるトコ)、『燃えよ剣』がきっちり踏襲されてるような観があります。
『燃えよ剣』で新選組にハマッた人なら、いっそう楽しめる本かもしれません。
「すでに優れたレビューは出ておりますが」 2004-06-05脇役的活動をしてきた隊士に対するねぎらい。
わずかな不運のために切腹しようとする隊士のために
不利なケンカを買おうとする人情。
それなのに、沖田あたりを除けば古い同志ほど理解してくれない辛さ。
それでもこの作品の全体の雰囲気は「わかりあった人間関係」という印象が
強いが、読むほどに、考えるほどに、鬼に徹するために孤独をかこった
土方の強さ、寂しさのようなものが感じられる。
「人間的で理想に燃える広瀬氏の土方像」 2003-03-06また、この他に合わせて「沖田総司恋唄」を是非読んで欲しい。エピソードもつながるように書かれています。
「歳さんの頭の中」 2003-04-15