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書籍の詳細&ユーザーレビュー一覧

ぼくは痴漢じゃない!―冤罪事件643日の記録 (新潮文庫)
ぼくは痴漢じゃない!―冤罪事件643日の記録 (新潮文庫)
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新潮社

¥ 540

文庫

売上ランク:143185位

2004-06

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本書を含むリストマニアリスト

ユーザーレビュー一覧(全12件 平均:5.0)

評価5点「僕はやってないのに」 2007-03-06
レビュアー:匿名(41人中41人が参考になったと回答)
私は痴漢に間違われ16日留置されました。
やってないけど辛くて、やったとウソの自白をしたらすぐに出してもらえました。
悔しくて悔しくてなりません。
そんな時この本を読みました。
弁護士をやとって示談にしても弁護料金30万とプラス示談金だとかなり高くつく、このままねばって起訴されれば6ヶ月留置のうえ罰金50万、自白で初犯罰金20万の方が安くつくし、精神的に追い詰められてもう長引かせたくなかったので早く出たくてウソの自白をしました。
その後、痴漢冤罪被害者の会に参加しようと思ったら、会長が痴漢再犯で捕まるし
もう何を信用していいのかわかりません。
痴漢に間違えられるなんて不名誉もいいとこです。
なんと言っても警察、検事のレベルの低い暴言が頭からはなれません。
時々自殺を考えます。
涙がとまらない夜もあります。
評価5点「警察って、一体・・・」 2004-10-20
レビュアー:Secondopinion(35人中34人が参考になったと回答)
以前、新聞で著者の事件を知り、警察や検察との戦いにエールを送っていたので今回本書を手にした。冤罪裁判を戦う人達は汚名を晴らそうと進んで警察に行き、話を聞いてもらうはずが、あれよという間に「犯人」に仕立て上げられている。

「私人による準現行犯逮捕」(刑事訴訟法212条2項)が痴漢(冤罪)に適応できる事がいかに危険か、そしてその後に続く都内某所の警察署の嘘の数々など、警察や検察のやり方に憤りを覚える。「無実ならなおさら署まで任意同行できるだろう」と言われ、同行すればその時から勾留が始まり自宅に帰れなくなる。被告人が否認している場合は「罪証を隠滅すると疑うと足りる相当な理由がある」(刑事訴訟法60条1項)ことが理不尽にも適応され、仮釈放も難しい。法律上は既に準現行犯逮捕とされてしまっているのに任意同行を迫られ、署では偽物の逮捕状を見せられる(すでに現行犯逮捕なので裁判官から出る逮捕状など存在しない)。

本人が逮捕された事も知らない逮捕など許されるのか。調書は警察側の都合の良いように書かれる。著者が弁護士を呼びたいと言った時、警察官から「いっぱしのやくざの真似なんかしやがって」と言われたそうだ。さらに「無罪と証明されたら謝って貰えますか」と警察官に言ったら「おいおい、何で俺がお前さんに謝らなきゃならないんだ」とも言われたそうだ。日本では取り調べの段階で弁護士の立ち会いが認められておらず、まさに司法後進国の状態だ。検察も警察と友人関係で任務を果たしていない。埼玉県警や神奈川県警などでの最近頻繁な不祥事の体質をも垣間見る事もできる。

私は本書から、無実の場合は任意同行に応じないこと、不幸にも逮捕されたら黙秘を続け、起訴されるまでは「国選」弁護士はつけられないので「当番」弁護士に連絡してくれと言う事を学んだ。日本は司法の点で二流国家である事を思い知らさせる。こんな司法は改革されなければならない。

評価5点「危機管理に是非。」 2005-03-11
レビュアー:poppoppo(29人中29人が参考になったと回答)
あるきっかけでこの本を手に取ったのですが、読み始めてあまりの恐ろしさに、これはもしもの時の事を考えて何としてもうちのダンナに読ませねば、と一気に読みきりダンナに押し付けました。本当に、男性であれば誰でもいつでも陥る可能性のある、真っ暗な落とし穴です。警察の不祥事は最近では数多く報道されるのでもう驚きませんが、この本を読むと、いくらかでも残っていた日本の警察に対する信頼感が吹っ飛びます。こんなやり方で痴漢の検挙率を上げて、女性にやさしい社会の実現に貢献してるなどと言われるとすれば、女性としても不愉快です。
単なる冤罪被害者の手記ではなく、弁護士の方の平易な解説がついているところがこの本のよいところです。進行中の司法改革で数年後から導入される裁判員制度など、正直言ってこれまで懐疑的に捕らえていたのですが、今の日本の司法がこんなに無茶苦茶なことを許しているのならば、新しい制度の導入で今よりはよくなることもあるかもしれません。司法制度がまともに機能するために、自分たちも何かしなくてはいけない、という気にさせられます。
評価5点「真の恐怖を知りたい方に」 2004-07-23
レビュアー:498円(26人中24人が参考になったと回答)
 この本に記されているのは真に戦慄すべき内容である。要点を以下に示す。

1:あなたがどこかの女性に「この人痴漢です」と言われたら、物証が一切無くとも、あなたの無実を証言する証人が居ようとも、必ず逮捕拘留される。
2:あなたが痴漢を認める調書にサインするまで、警察は何ヶ月でも拘留し続け、過酷な尋問により自白を強要する。

3:起訴された場合、無罪となる可能性は1%未満であり、その場合でも裁判費用は数百万円を下らない。これは最終的に勝訴しても一切保障されない。

4:あなたの取りうる道は、人生と家族を捨てて裁判で戦い有罪判決を受けるか、数万円の罰金を支払い無実の前科を背負うか(「被害者女性」の証言によっては初犯でも「強制わいせつ」として実刑)、「被害者女性」と示談するかである。
5:このような痴漢冤罪は毎日のように発生している。

6:痴漢冤罪を防ぐ手段は存在しない。裁判は物証によらず、「被害者女性」の証言のみで進行する。あなたが常に両手でつり革に掴まっていようが関係無い。「被害者女性」がやったと言えば、一切の物証は求められないからである。裁判官はあなたの弁明を一切採用しない。

 これはホラーではない。当たり前のように毎日首都圏の通勤電車で起こっている事実である。実際のところ、痴漢の冤罪を突きつけられたら貴方の人生はそこでほぼ終わる。今のところ有効な反撃の手段は存在しない。ともかく本書を読み、行政に疑問の声を上げていくか、唯々諾々と犠牲の羊になるか、二つに一つである。

評価5点「電車通勤者でなくとも必読の書」 2006-04-24
レビュアー:mfhty(20人中18人が参考になったと回答)
 女性に痴漢の犯人呼ばわりされただけで、仕事や社会的信用や名誉をなくし、経済的にも甚大な被害を蒙ってしまう。まさに、日常生活でいつ起こっても不思議でない恐怖の出来事です。私もその怖さはこれまで常に意識し、家族のためにも「絶対に誤解されない」ようにしてきたつもりですが、この本を読んで、今までの自分は甘かったと思いました。
 しかし、そう思ってはみても対処方法がないというのがさらに恐ろしい。立場が違うはずの警察・検察・裁判所がベルトコンベアに乗せるように安直に犯人を生産し冤罪を生む。この本は、単に痴漢事件の問題だけでなく、日本の刑事裁判のあり方全般を糾弾する必読の書です。外部との人材交流を欠く組織ではこんなふうになってしまうもの。警察・検察・裁判所のどれもが、外部に開かれた組織になるよう大改革が必要なのではないでしょうか。