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海馬―脳は疲れない (新潮文庫)
海馬―脳は疲れない (新潮文庫)
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新潮社

¥ 620

文庫

売上ランク:859位

2005-06

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ユーザーレビュー一覧(全49件 平均:4.5)

評価5点「凄い本だなぁ、これ!」 2007-01-22
レビュアー:麟太郎(50人中46人が参考になったと回答)
専門家の言葉をフツーの言葉に翻訳する名手、糸井重里が東大首席卒業の新進気鋭
の脳研究家池谷祐二に「脳」について聞く対談です。

本書で明かされる脳の知識は知らないことばっかりで、それをここに書いたら「本」になってしまうくらいのもの。

池谷氏は、小さい頃、九九もできず、漢字も覚えられなかったというのがおもしろい。

脳には、単なる暗記(WHAT記憶)と方法暗記(HOW記憶)があるらしい。
「頭がいい」とか「独創的である」あるいは「名人の極意」「センス」というのが、
この方法暗記(HOWの記憶;経験メモリー)の組み合わせでできているということで、
そういうものもテクノロジーであって「学べる」ものだということには驚いた。

発想力や想像力も方法記憶の話になるわけで、新しい記憶のネットワークを
つくることが、クリエイティビティということ、と言うくだりには唸ってしまった。

大事なことは、幾つになっても「自分にとって何が快適なのか」
「しあわせとはどういうものか」ということを考えないと
「何が面白いのか」もわからない。
そう考えていくとボディと世界観が初めてジョイントするという。

すごく元気と希望のでる話だ。
すごいな〜、人間のポテンシャルって!!!
評価5点「やる気を生み出す方法」 2008-01-20
レビュアー:個人投資生活研究所 管理人やすまろ(49人中41人が参考になったと回答)
 本書を読んで、ああそうだったのかと納得しました。何も行動を起こしていない状態では、やる気が起こらないのは当然の事だったのです。

<従来の誤解>
従来、私は「やる気と行動」に関して以下のように考えていました。
・当初はやる気が無い状態。
   ↓
・積極的な考え方をして意識的にやる気を出すように努力する。
   ↓
・次第に行動的になる。

<今回分かったこと>
やる気を出すには以下の流れになるようです。
・当初はやる気が無い状態。
   ↓
・何かを手始めにやってみる。
   ↓
・やっているうちに興味が湧いたり興奮したりして側座核(そくざかく)の神経細胞が刺激を受け、次第にやる気が出てくる。
   ↓
・行動的になる。

つまり、何も行動していない状態では「やる気」が起きないのは当然であり、何かをやる前にやる気が出ないと悩むことはあまり意味が無いことになります。

やる気が出ないからといって、自分は駄目な人間かも知れない、などと悩む必要は無いのです。

従って何かに手を付けてみる、取りあえず少しやってみるということが、今後の生活を行動的にするのに役立つということです。

消極的に生きるのも人生。積極的に生きるのも人生。回り道をしてしまった方がいるかも知れませんが、一歩前に踏み出してみませんか。
評価3点「良くも悪くも糸井重里」 2006-01-09
レビュアー:ぽろ(27人中17人が参考になったと回答)
タイトルから海馬や脳の新しい情報は
常識を覆してくれる事を期待してしまいますが、
本書は海馬の研究者と糸井重里の雑談がメインの本です。
そのため、興味深い話は幾つか出てくるのですが、
海馬の研究者である池谷裕二より、
糸井重里の方がかなり発言をしています。
(感覚的には、それぞれの発言の割合は
糸井:池谷=7:3ぐらい・・・)

糸井重里が好きで、彼の発想や考え方を楽しみたい、
または彼のファンであるなら十分楽しめると思います。
しかし、脳についてわかりやすく楽しく知りたいと
思い購入した人は不満を感じます。
評価5点「わかりやすく内容も充実、科学的にも経験則でも他の学習法本を圧倒」 2008-01-06
レビュアー:MM(22人中17人が参考になったと回答)
本書でいう海馬(かいば)とは、脳内の記憶を制御する部位を指す。この海馬について、脳科学者の池谷裕二氏と作家の糸井重里氏が行った対談を収載した書。平易な言葉でまとめられており、広い読者層が対象。人の思考を決定している因子で重要なものが、記憶情報であるという観点から、これを司る海馬研究の立場から述べ、それをわかりやすく他の言葉に置き換えて解説している。各章ごとに要約を記載している。

第一感はとにかくわかりやすい、次に内容が厚い、にもかかわらず数時間あれば読破できるという良書である。著名人と科学者の対談の組み合わせとしては、最近では羽生善治氏と金出武雄氏の対談を収録した『簡単に、単純に考える』が知られているが、本書の糸井氏は言葉のプロであることで、池谷氏の説明する科学データを一般の出来事に喩えて確認する作業が抜群にうまいため、この2人の組み合わせは絶妙である。逆に、糸井氏が日常の出来事を話し、池谷氏がそれを科学的に解説する部分も多い。ただし池谷氏の言葉もきわめて平易でわかりやすく、一般の読者(と糸井氏)が理解できるよう配慮されている。さらには、読者が実際に誤認や錯視を体現しながら説明される部分も多く、いやが上にも納得させられる仕掛けになっている。内容の一部を紹介すると、30歳程度を境に頭脳の発達する部分がかわるため、30歳以降でも十分に能力を伸ばすことが可能な点や、刺激によって海馬の細胞が増殖することなど。ほぼ全てに科学的根拠となる研究データ、または引用文献が紹介されていて、一般的な学習法を紹介する書と比較しても群を抜く完成度であり、本書の中にこそ望ましい勉強法のヒントが満載されている。当然一貫性も保たれている。敢えて減点材料を挙げるとすれば、糸井氏がしゃべりすぎかなと思える部分や少し脱線している部分、喩え話が的をはずしている部分がある点か。ただし、話が意外な方向にそれることも、池谷氏は新たな視点が生まれるとして容認している点がすばらしい。驚くことに、池谷氏は小学校での成績がビリだったとのこと。科学的にも経験則でも他の学習法本を圧倒している秘密がここにある。

わずかに減点材料があるものの、他人へのお勧め度は星5つ。文庫分では後日談も掲載されており、単行本ではなくこちらを買うこと。海馬についてさらに詳細に学びたければ、重複は多いが池谷氏の『記憶力を強くする』がお勧め。
評価1点「形式と組み合わせに問題あり」 2005-07-30
レビュアー:systeome23(34人中14人が参考になったと回答)
皆さん、えらく高評価ですが、私はそうは思いません。

内容的に、かなりインフレ気味に感じます。

まず、形式がインタビューでなくて、対談というのが、ビミョーです。
本書のテーマを考えると、少なくともプロパーである池谷さんに、
糸井さんがインタビューするという形式の方が良い気がしました。

立花隆さんの「脳を究める」にしても、
対談形式なら、売れなかったんじゃないでしょうか。

内容的に、脳を知りたいというニーズを満たしたいなら、
形式を変えるか、別の人との対談にするかだと思います。

以上の理由から、
本書は、糸井さんを読みたいというニーズを満たすかもしれませんが、
脳を知りたいというニーズはあまり満たさないように思います。

ニーズが脳を知りたいであれば、
池谷さんの近著「進化しすぎた脳」の方が、
その意味で、形式、組み合わせともにバッチシです。