ユーザーレビュー一覧(全7件 平均:4.5)
「比類なき極上のエッセイ」 2003-03-07
「論理的に矛盾がないので読んでて気持ちがいいです。」 2005-02-28素直に面白い。
自分は「若き数学者のアメリカ」より面白いと思った。
特に、ポルトガルのファドをめぐるくだりは、
音楽ファンとしての琴線に触れてしまった。
基礎研究者の探求にかける熱き思いを、
日常の出来事を通して触れることが出来る名作。
「きらりと光る」 2005-05-13全体として、「世にも美しい数学入門」で鼻についた傲慢さも感じられないが、その分印象も薄い。
ただし、2つ、思い切り共感した部分あり。
一つは、「数学の発達が止まる時」というエッセイで、要は学問が拡がり、「前提として学ぶべき部分」が増えることで、本来の意味での研究者としてのデビューが遅くなり、「新しい発見等をする期間」が短くなってしまうという指摘。
これは自分も以前から-大学院にいた頃から-感じていたことで、我が意を得たり、であった。
もう一つは、「早く読まないと大人になっちゃう」という少年少女文学全集の宣伝文句ではっとした、というくだり。
本当にそう思う。
ここからは個人的な想いだが、これは子供だけでなく、特に工学部とか、「環境」に関する専攻で憂慮すべき状況であると思う。
それというのも、卒論、修論のテーマが応用面、社会性を意識しすぎており、メーカの研究所やシンクタンクの受託研究等と区別がつかなくなっている。
もちろん、就職の時には(少しは)有利かも知れないが、基礎が身に付いていない(というより表層的な研究態度に淫してしまう)だけに、「伸び」がない。
と、横道にそれそうなので、ここまで。
淡々・坦々とした中に、自分としてきらりと光るものが2つ、3つ。
その意味で買って損しなかった。
「家族の絆」 2005-03-29社会に対する洞察にもうなずけて、数学者独特の慧眼を感じた。
出産の秘話や内輪話は臨場感あふれていて、新田次郎先生への気持ちなども、家族の絆という誰しも経験する共通のあたたみをあたえると共に、別れの切なさを見事に描き、喜怒哀楽を短時間のうちにたくさん感じ取ったせいか、人生を立派にやりとげたような爽快な気持ちになった。
先生もっともっと書いてください。
「数学を勉強する重要さ。」 2007-04-11