いもづる式 トップに戻る ヘルプ

書籍の詳細&ユーザーレビュー一覧

淳 (新潮文庫)
淳 (新潮文庫)
click for big image

 

新潮社

¥ 460

文庫

売上ランク:14191位

2002-05

Amazonでの販売状況

→通常24時間以内に発送

amazonで詳細を見る

ユーザーレビュー一覧(全14件 平均:5.0)

評価5点「この本を読んで、涙が出ない人がいるのであろうか?」 2005-03-18
レビュアー:キャバンクラブ(115人中81人が参考になったと回答)
 2005年、この事件の犯人は、社会復帰した。衝撃的な事件であったが、意外に早かったと感じる。

 しかし、被害者遺族にとっては、事件のときから時計が止まったままではなかろうか?

 この事件以前から犯罪被害者支援を担当していた弁護士としては、この事件に対する対応を自分であればどうするのか考えてきたが、今もって答えが出ない。

 この事件によって、様々な法改正もされたし、それまで忘れられた存在であった犯罪被害者、その支援が真剣に議論されるようになった。

 「淳」君の安らかな天国での暮らしのためにも、犯罪被害者に対する支援について、可能な限りの努力を続けたいと思う。

 われわれが出来ることは、それくらいしかないが、それくらいすらまだ出来ていないことを本当に申し訳なく思います。

 日々、研鑽を積むことで、社会を変えて生きたいと思っております。

 改めてご冥福をお祈りします。

評価5点「涙無しでは読めない」 2004-02-15
レビュアー:雪sarasara(72人中65人が参考になったと回答)
私は数年前、母が買ってきた<「少年A」この子を生んで>を先に読んだ。
そのため、多少先入観を持ってこの本を手に取った。私が読んだ限り少年Aの両親は完璧ではないにせよ息子を愛して育てていたように思えたからだ。
そのようなごくありふれた家庭に育った少年が何故?と、疑問に思ったものだ。人の心が怖くなった。

しかし「淳」を最近になって手に取りAの両親の異常さが少し理解できるようになった。何事もどちらの立場からの意見を聞いてみないと分からないものです。特に淳君が行方不明になっているときに少年Aの母親が取った行動には唖然とする。

それにしても、淳君のご両親の気持ちが痛いほど分かる。私は自分の家族がこのような残忍な殺され方をしたなら理性も吹き飛び、一生かかってでも復習しようとするかもしれない。とても穏やかで優しい心を持った淳君のお父様。そういうご両親に育てられて短い間でも淳君は幸せだったのだと「せめて」思いたい。

マスコミ報道については許せない気持ちが一層強くなった。彼らは仕事のためとは言え、血も涙もない人間なのか?加害者の両親は別として兄弟は守らなければならない。それは分かるが、被害者の兄弟はもっと守られなければならないのではないか?

マスコミに対しての不信感が一際強くなった。

天国の淳君、ご冥福を祈ります。淳君のご家族の方、世の中には優しい人がたくさんいます。私には祈ることしか出来ませんが精一杯生きてほしいです。

評価5点「淳くんに翼をあげたい」 2004-08-31
レビュアー:julietomato(58人中50人が参考になったと回答)
マスコミは人々が関心を持ってかぶりついてくる話ならたとえどんな手段を使ってでも、それをニュースにして視聴者や読者をあおりたてる。犯人が少年だった場合、この国の憲法や法律が手厚く保護するのは被疑者であり、犯罪で一番つらい思いをした被害者の家族ではない。だから被害者のプライバシーが公表されても、被疑者はどこまでも安全に守られているのだ。なんだか話があべこべなんじゃないの? と思うことを淳君のお父さんが必死に訴えています。ようやく少年法がほんの少し改正されたけれど問題はまだまだ残っています。淳君の死が無駄にならないように、私たち一人一人にできること、改めて見つめ直す良い機会になりました。
凶悪事件は小説の中だけで十分です。どうか平和な世界が訪れますように。
評価5点「言葉にまとめられない。」 2005-05-04
レビュアー:yukie_787(40人中38人が参考になったと回答)
 あの忌まわしい事件から、ずいぶんと時間がたったように思います。
その後にも、長崎でも、同じような事件がおきました。
 そういうときに、私たちは、新聞報道、インターネットで、食い入るように情報を集めます。
 しかし、そういうときに、私たちは、取材されている被害者のことを考えたことhがなかったのではないでしょうか?
 そのことが、本当は、加害者と同じように被害者を傷つけているのではないか・・・?
 そんなことを考えていました。

 お父様が、よくここまで、踏ん張ってお書きになった、一字一句を大切にしたいと思います。

評価5点「被害者の叫び」 2002-06-25
レビュアー:il_pleut(39人中37人が参考になったと回答)
5年前、日本中を震撼させた「神戸児童連続殺傷事件」の被害者、土師淳君の父、守氏による手記が文庫化された。突然行方不明になった愛児は、悲惨な事件の被害者として発見された。殺到するマスコミに追い詰められる生活、加害者を保護することのみを目的とする現実離れした少年法、加害者側の不誠実な態度・・・読んでいて苦しくなり、ご両親の無念さを思うと、いくら涙を流しても足りない。どんな大事件も他人事だと次第に記憶から薄れていくが、当事者にとっては重く辛い闘いの日々が生涯、一日も休むことなく続くのだ。マスコミが垂れ流す報道を、鵜呑みにしてはならない。真実を知るためには、自ら求めて当事者の叫びを聞くべきだ。