ユーザーレビュー一覧(全4件 平均:5.0)

「本当に惜しい日本人を亡くした・・・」 2007-11-18
レビュアー:チャンチキチ(19人中19人が参考になったと回答)
今年8月に急逝された阿久悠さん。この本を読んでいると、本当に素晴らしい日本人を私達はなくしたのだ、と改めて思う。この本の作りもなかなか良く、右ページをめくるだけで、タイトルがわかるようになっている。少し、紹介したい。
「いたずらってのはね、天使と悪魔の綱引きで犯罪のことは言わないんだよ」
「らしきを否定しもどきに憧れてとうとう顔なしになった」
「バイリンガルを誇るより親愛語 敬語 社会語の使い分けのほうが尊い」
「若者はほっといても若者だが大人は努力なしでは大人になれない」
「マジメでオトナシイとはその子のことを何も見ていなかったということだ」
…阿久悠さん、本当にありがとうございました。阿久さんの作られた、残された「歌」が「言葉」が日本人の多くの希望になるといいと思います。

「人間・阿久悠―最晩年の渾身の書」 2008-01-13
レビュアー:York In Blue(11人中11人が参考になったと回答)
この数年来ずっと感じている妙な違和感、私たち日本人の深層部分で起こっていると思う何かの変化の潮流と、うまく言葉にできない届かない感情。そんな様々なモヤモヤに対し、感性と言葉遣いの達人であった作詞家 阿久悠は本書で鋭い斬り込みを伴って炙り出していく。読み返すごとに胸に深く迫りあぁそうだ、と目が覚める。何度も内容を噛みしめたくなってページがなかなか前へ進まないというめずらしい体験をした。
実はここに収録された一部は新聞の連載で以前に目にしていた。逝去の報のあとご本人が遺書のつもりで記していた事を知るに至り、そして本書をとってみれば深く重くしかしながら優しく心に響く。私たちが決して失ってはならない大切なものが何かを示唆してくれる。

「言葉のプロが表す現代の日本人への警句」 2008-02-22
レビュアー:まえちゃん(7人中7人が参考になったと回答)
昨年8月に亡くなった作詞家阿久悠さん。
追悼特集を見ていて、この人の詩を、『歌』という形でどれだけ沢山聞いて育ってきたかを実感しました。
本書は、産経新聞『阿久悠 書く言う』として、平成16年4月3日〜19年6月9日までの連載を再構成したものです。
心が無いのか、痛みが解らないのか、人として何かが欠落してしまったのか、と思えることが次々と起こり、この胸のモヤモヤ感をうまく言葉に表せない・・・
この本は、言葉のプロである阿久さんが、その言葉で見事に表してくれています。
「おぞましい言葉はまず手書きにする その醜悪さに驚くから」
「問題と答をワンセットでいくら完璧に記憶しても 想像力は生まれない」
「愛情の証明は 小さなことを忘れないでいる 記憶力の誠意だ」
「勤勉と遊蕩の値打ちがいつの間にか逆転し 真面目の生き場所がない」
「言葉を言い換えようとするのは 罪を認識し 実は告白したことなのだ」
「ようく思い出してごらん あなたの家庭に他人を褒める習慣があったかどうか」
連載時におきた様々な事件を織り交ぜながら、
警句とともに、まだまだ心を取り戻すすべはあるよと語りかけてくれています。
もっともっと長生きしていただきたかったと心から思います。

「読みやすい!今の世の中に疑問を持っている人必読です。」 2008-07-22
レビュアー:atakku24(1人中1人が参考になったと回答)
この世の中に疑問を抱いている人が多い。
そんな人たちにまっとうなことを分かりやすく伝えてくれる。
私も現代に不安を持っている一人だ。自分の生き方に迷うことも多い。
だけど、かつて日本人が持っていた、真面目さ、正確さを大事にしていっていいんだと
阿久さんが書いてくれたおかげで、自分の生き方に何だか自信が持てた。
こんなまっとうなことを言ってくれた人に出会ったことはない。