ユーザーレビュー一覧(全604件 平均:3.5)

「最低の内容」 2007-01-07
レビュアー:エリック (99人中46人が参考になったと回答)
途中まで読んだ。読むのが辛くなって途中で止めた。何故、このような内容が薄い本が大ベストセラーになったのかが不思議だ。
自由と平等は両立しないなどという事は、社会科学系で大学院程度の学歴の持ち主なら、知っていることである。マスコミが第一権力であるなんてことは、西部邁が17年ほど前に言っていた。目新しさは何もない。小学生に英語を学ばせず、国語教育をやれというのは同感だが。
ほとんどの株主は、その会社に愛社精神を持っていないというのは誤り。6ヶ月以上保有している人は、愛社精神を持っている株主が多いと思われる。
全体として、目新しさが少なく、内容も低レベル。こんな空虚な内容の本が売れたとは、日本の大不思議である。

「いくら論理絶対主義否定だからといっても、論理の飛躍がある。」 2006-01-14
レビュアー:太郎(85人中45人が参考になったと回答)
バブル期のポストモダンが流行った時代の議論の焼き直しに過ぎないですね。
論理の限界を述べるところまでは、さすが数学者なので、概観よくまとめて論理は単なる過程の話で論理の出発点である価値観・基準により結論が異なるってことをしっかり書いているにも拘わらず、情緒と論理の関係があいまいになっているのが問題。情緒と論理は両立するもの、というか、そもそも次元が違うものなのに、論理と情緒を対比するものと書いている点がおかしいです。また、欧米の価値観絶対主義に反論しているにも拘わらず、この本では日本の価値観から欧米の価値観を批判している点は、全く矛盾です。所詮、その価値観さえも正しいかどうか小名で金内のですから。
欧米の自由主義、民主主義、資本主義というシステムが政界的に優勢になってグローバリズムの動きが生じているのは、他の文化にも入りやすいそれらが普遍的な合理性があるからであり、日本であっても必ずしも押し付けられたわけではなく、世界の中で生きていくため、日本人が平和で精神的にも物質的にも豊かに暮らしていくため、自ら選択してそのシステムを選択してきたのではないでしょうか?江戸時代(武士道は数割に過ぎない武士の価値観)の鎖国や現在の北朝鮮のような状況は嫌です。日本の価値観から日本の方が優れていると言うだけでは、このグローバル化の中で一番得をしている日本が世界でやっていけません。日本の文化の良い点を踏まえた上で、それをどう外国との文化との関係でうまくやっていけるか、世界に説明し世界のシステムの中に組み込んでいくのか、この本は、そういう課題に一切触れていない点が全く物足りないです。品格ある国家は自分の国が一番と思うだけではありません。良い点、悪い点を冷静に判断して(卑屈になる必要はない)、その上で外国とうまく付き合っていくのが僕の考える品格のある国家です。この本のような盲目的「祖国愛」は、かつて日本が来た道に通じるところがあり、危険です。この本が単なる語学の習得だけでなく諸国の古典、哲学を習得したエリートの養成を求めている点は、全く同意します。本当のエリートは、自国のために、外国のことを冷静かつ客観的に学び活かせる人たちだと思います。

「(宮台真司風に言えば)「オヤジ慰撫」本」 2006-04-05
レビュアー:kagekiyo(72人中45人が参考になったと回答)
本書は困った本です。
まず冒頭の著者の奥様のセリフをよく頭にいれてから読みましょう。
すなわち著者の「話の半分は誤りと勘違い、残りの半分は誇張と大風呂敷」だということです。
冗談半分とはいえ、このセリフを冒頭に持ってきたのはなかなかのバランス感覚です。
第2章の、論理の限界を証明するくだり、
および国際人としての基盤は国語力うんぬんのご意見は、
興味深く読ませてもらいましたが、
あとは、恣意的な日本人賛美のオンパレードに頭がくらくらさせられます。
確かに私も日本に住む者の一人として、
周りの人々や文化、自然が好きです。
ですが、ここまで賛美されると片腹痛いというか、
逆に、著者や著者に同調する方々の欧米コンプレックスが透けて見えてしまいます。
第3章の自由・平等・民主主義批判においても、
ロックやカルヴァンを自己流の解釈で斬り捨てておられますが、
それでいいのでしょうか?とても有効な代案を示せているとは思えないのですが…。
とはいえ、著者は情緒を論理に優先するとあらかじめ宣言しているので、
本書の論理破綻はすべて情緒として免責されてしまいます。
さすが数学者、よく考えておられます。
著者の真意はともあれ、
本書は内向きで他者への想像力を欠く「日本人」を癒すに留まるでしょう。
しかも、どうやらそのような「日本人」は相当な数に上るようですね。
困った本です。

「論理に魅せられる恐怖」 2006-04-30
レビュアー:ごくろー(69人中45人が参考になったと回答)
多くの大学生が講義を履修するときに重視するのは
・単位を取るのが楽かどうか
・面白そうかどうか
・将来役に立つかどうか
という三点であって、特に近年は大増税時代への懸念もあってか、三番目の役に立つ、つまりは実利的な学問に人気が集まる傾向があるようです。
私もその例に漏れず、大学の講義においても読書においても実利的なものを選好し、文学に関するものは「時間の無駄」と決めつけて全く触れてきませんでした。
この本を読んで感じたのは、文学を不要なものとして唾棄してきた自身の愚かさ、上記の傾向がこれからより強まるのではないかという不安、そして論理に魅せられる恐怖でした。
論理的に正しいことは反論が難しく美しいので、たとえ情理に外れていても納得してしまいやすい・・・
論理を万能のものと考える嫌いのあった私にとって、「論理の蔓延」という視点から世界の荒廃を考察した筆者の見解は清々しく心を打つものでした。
先人が今の日本の惨状を見たら何を思うのかと考えると、申し訳無さで胸がいっぱいです。
多くの人がこの本を手に取ってくれることを願っています。

「参考にしてはいけないかと」 2006-05-06
レビュアー:とある大学生(81人中45人が参考になったと回答)
惻隠の心が武士道だといってたり、親孝行が神道からきているというが、ふたつとも儒教の受け売りじゃないかと思います。武士道武士道といいながら、万葉集や源氏物語などは明らかに武士道と関係ないですし。たまに訪れる外国人が外国人全体の代表者かのような発言も気になります。また、「世の中には0か1かなどは存在しない」と言いつつ、「自由でないことなどいくらでもある」と大げさに言っていますが、自己矛盾もいいとこです。自由異文化の人に自分の文化を理解してもらえないからといって、その人たちを劣等視するのは最悪です。挙句の果てに、「自分が正しく、他の人は間違っている」「愛国心がないという人はぶっ飛ばす」なんだか戦時下の憲兵みたいな人かと思いました。一時間でもこの本への批判にはとても足りないくらいです。