ユーザーレビュー一覧(全604件 平均:3.5)

「読むだけ無駄」 2006-05-20
レビュアー:モチヅキ(64人中34人が参考になったと回答)
1943年に新田次郎と藤原ていの次男として生まれた数学研究者が、城西国際大学・東芝国際交流財団共催の講演記録に加筆して、2005年11月に発行した本(2006年3月21刷)。論理(著者は論理的に批判できるものを論理的に説明する責任を放棄している上、対話の意義が全く考慮されない。また、基本的に悪いことは欧米=論理のせい)も重要だと著者は一応言うが、それ以上に情緒(教育に由来するものであることに注意)と形(=武士道、しかし厳密な定義はなく、ただ卑怯なことをするなというくらい)が重要であり、日本はこの点で世界に「範を垂れる」べきだということが、本書の主張である(きわめて二分法的な発想。欧米については美辞麗句と現実との乖離を罵倒するが、日本については綺麗なタテマエを現実と意図的に混同している)。はっきり言えば、全体的にきわめて曖昧・ご都合主義的・抽象的な基準(しかも根拠なき断定や図式的な発想多し)で、日本人である著者が他国を見下しつつ(ちなみに著者の意識する「世界」は基本的に欧米らしく、アジア・アフリカ等への言及は相対的に少ない)日本を賛美し、しかも観念的で実効性に乏しい提案しかしていない点で、私には裸の王様的な自閉性しか感じない本である。これがベストセラーになっていること自体、日本人の学力低下と品位の無さの証だろう(一応フォローしておけば、アメリカ化としてのグローバル化への批判が底流にあるだろうが)。学者が専門外ではこれだけ恥をさらせるという点では参考になる本(論理力の無さは曽野綾子並み)だが、論理を軽視している著者にとっては、もとよりどうでもいいことなのだろう。

「どうしようもない内容に閉口」 2007-01-05
レビュアー:かさこ(61人中34人が参考になったと回答)
第一章のはじめに「身近で見ている女房に言わせると、
私の話の半分は誤りと勘違い、残りの半分は誇張と大風呂敷」といったそうだが、
まさにその通りの本だった。ほんとひどい。
彼の言いたいことはわかる。
簡単に言えば欧米化による資本主義化・アメリカ化で、
日本の良さが失われているからそれを取り戻すべきだと。
それはわかるけど、論理の展開の仕方があまりにお粗末だ。

「日本人が忘れかけている祖国。付記:私は右翼ではない」 2007-02-08
レビュアー:kurkuz(60人中34人が参考になったと回答)
講演記録をもとに加筆したものなので、当たり前の事ですがすごく読みやすい。私は、英語教師ですが、小学校の英語導入には真っ向反対しています。英語を教える人は、英語専科の人ですか。専門以外の人が教えていませんか。内部暴露は少々気が引けますが、英語教師ですら英語力のかなり低い方が存在します。英検2級の力でいいのですか。TT(team-teaching)をするとその実態がよく分かります。とにかく、英語をやればいいのですか。小学校では、祖国語(日本語)をしっかり教えてほしい。たとえ小学校低学年でも「7日、8日、20日」を「ななにち、はちにち、にじゅうにち」と教えて欲しくない。それじゃあ、音も綺麗じゃないでしょう。英語は、中学校からで十分です。できる者はできるようになるし、小学校からやってもできない者はできるようにはならないのです。小学校の英語は、時間の無駄でばかげています。

「レビューを書きたくなる久しぶりに人に勧めたくなる本」 2005-12-18
レビュアー:大坂英樹(61人中33人が参考になったと回答)
ここ数年,日本人の原点探しをしてきましたが,言葉になった藤原氏の本書を読んで『うん,そうだよな.』と,すとんと腑に落ちる感じが何箇所もありました.卑怯はいけないということは理屈ではないというのは子供を持つ親としてホッとも出来ます.
基本的に講演を活字にした本は読むに耐えないのですが本書は書き直しでまあまあ読めます.論理の飛躍も説明不足もありますが,ストレートな物言いが小気味良いです.
なんとなく,この国変じゃないと思っている人にお勧めです.

「良い本です!!」 2006-01-08
レビュアー:海馬(70人中33人が参考になったと回答)
この本には日本人にとって究極的に重要なことが書いてあります。しかし、限られた紙幅のためか、若干説明が簡潔すぎる箇所があります。
あと、この本に批判的な人たちはたぶん、論理的思考に長けているけれど日本に対しての祖国愛を感じない人たちでしょう。このひとたちの中には概ね、海外から日本を眺めたことがなかったり、異なる国の文化や伝統に実際に触れることによって可能な相対化の作業を経験したことのない人たちが多いのではないでしょうか。竹村健一氏は「日本の常識は世界の非常識」と主張されていますが、私はそのとおりだと思います。しかし、同時に私は、この主張は、日本の政治や外交を批判する時だけに限ってするべきだと思います。悪用は避けなくてはなりません。
日本の道徳文化は世界一成熟しているのだから、日本人にはこれを世界に広めていく義務があります。中立的立場を有効に利用して世界の模範となるべきです。この本を読まれればそれがどれだけ重要なことなのかがわかります。すばらしい本です!!