ユーザーレビュー一覧(全604件 平均:3.5)

「何を勘違い」 2006-03-18
レビュアー:小山田(147人中62人が参考になったと回答)
今の世界の混乱を招いたのはイギリスでありヨーロッパの植民地政策であった。イスラエルに対するダブルスタンダードの元はイギリスだったではないか。アメリカの今のありようを見るにつけ、品格ではなく必要に応じて意見を表明することではないか。筆者は我々を天皇を始めとする歴史上の支配層に従えと説く。それはあんただけでよいではないか。私は天皇入らないし、アメリカに追随する気もない。筆者が述べているのは品格ではなく天皇を中心とした前時代的社会に戻れという主張に他ならない。こんな本が売れるようでは日本は本当の意味でおしまだ。

「チルドレンには馬鹿受け」 2006-04-03
レビュアー:カッシー(108人中60人が参考になったと回答)
またか!「日本語は美しい、日本人の美しい情緒」。“日本”を“フランス”、“ギリシア”、“中国”などと置き換えても成立する観念論でしかないことにお気づきでない。この著者を含めて、誰しも他国語を、或いは他国人の感情を、自国の場合よりも深く理解できないものである、という逆説を思い起こさせるだけのことである。一万種近くも存在する他国語やその古語と比べることは不可能なのにもかかわらず、とりわけ現代日本語が美しいというのは非論理的で説得力に欠け、貧相な優越観念に陥っているかのように見えるだけである。また、どの民族にも美しい情緒と醜い情緒が共に存在するが、意図的に美しさだけを強調し醜さに目を瞑るのは、時代錯誤な復古調に流れ易い。帝国軍隊内でのいじめの醜さも日本の情緒のひとつである。「虫の音を楽しむというのは、欧米にはもちろん中国や韓国にもないことだそうです。」などという我田引水的な強引な子供っぽい偽言癖があるようだ。著者は、新渡戸稲造の武士道を喧伝する。この種の新興宗教を信奉するのは個人の領分では自由であるが、それを国家と並べて主唱されると、近代史において重要な政教分離(聖俗分離)の概念の欠落を感じさせる。とあるホームページでは「万世一系の美しい形に手を加えるなど、数学者としての美感が耐えられない。」などと、得意とする非論理的な観念論を述べられておられる。amazonに掲載されているこの著者の本(学術書は見当たらない)のタイトルには、“数学者”という文字列が何度も使用されているが、数学者の品格も様々なようだ、というしかない。

「自由と民主主義を理解しているのか?」 2006-05-11
レビュアー:tai(121人中60人が参考になったと回答)
武士道は、江戸時代初期に肉体以外に価値のなかった下級武士がクビを切られて浪人にならないために考え出した雇用テクニックである。主君への忠誠を誓い命をささげるフリをして、実際は小銭をもらっていたわけである。現代に武士道など復活させて品格ある国家が誕生できるとは思えない。
また、この筆者は本当に自由と民主主義を理解しているとは思えない。勝手に自分で思い描いたニセモノではないか?

「いいのかそれで」 2006-03-25
レビュアー:麻冷(126人中59人が参考になったと回答)
もっともらしいことを言っているようで、つめが甘く、読み終えて、結局何が言いたかったかが不明。所々に挟まれる女性に対する軽口も不愉快。というよりも武士道精神をこんな風に正当化してしまっていいのだろうか。しかも数学ブームに便乗して、ベストセラーをねらっているようで姑息。良くない

「著者が傲慢に見えるのは私だけか」 2006-10-09
レビュアー:モラトリアム太郎(78人中59人が参考になったと回答)
道徳教育においてはこの本のいう武士道精神が役立つだろう
しかし、ならぬものはなりませぬの理論で行くと無理が通って道理が引っ込むこともあるしそうであったと注意すべきである
戦後のGHQの政策によって日本人は国家の品格をなくしてしまったと嘆いているけれどそれには理由があるはず
GHQの日本占領政策が成功した背景にはそれを受け入れる大多数の日本人がいた
国家のため、天皇万歳といって死んでいった若者を見てきた国民は声には出さなくともそれが間違っているとずっと思っていたに違いない
それがGHQの政策を受け入れる土台になったのだ
非常に美化している武士道精神が盛んだった戦国時代や安土桃山から江戸時代に至るまで果たして本当に武士道が実践されたであろうか
刃向かう者は家臣でもお家断絶させ、敵軍は女子供とていずれ障害になるとして殺した
これが著者のいう武士道が生きていた時代である
明治時代に日本を訪れた外国人が日本を絶賛する部分をいくつも例で挙げているが
日本文化をすばらしいと評価する彼らの感受性もすばらしいではないかと思う
日本のもののあわれを欧米人は理解しがたいように、欧米人の感性を日本人は理解しにくいだろう
けれども、その違いこそが重要だと著者も述べているではないか
本書の裏には日本人は世界で一番優れた民族であるという傲慢さがある
論理より出発点が重要であるとか自由、平等、民主主義を疑う姿勢には同調するが
かなりの部分で先の傲慢さを感じてしまい賛同できない
そして、武士道精神は万能薬ではない
世界を救うには、日本を救うには
物事の原因を他に転化してしまうのではなく、主体的に考え行動することでしかない
国家の品格がもし存在するとして、そして日本人はそれをなくしてしまったのなら、その原因は日本人の中にある
今の社会が問題を抱えているなら、その原因は他ならぬ日本社会にある
欧米に影響されて変わったのではない、自らそれを選択したのだ
その事実の上に解決策を考え行動しなければいつまでも成長できない