いもづる式 トップに戻る ヘルプ

書籍の詳細&ユーザーレビュー一覧

堂々たる政治 (新潮新書)
堂々たる政治 (新潮新書)
click for big image

 

新潮社

¥ 714

新書

売上ランク:8387位

2008-04

Amazonでの販売状況

→通常24時間以内に発送

amazonで詳細を見る

ユーザーレビュー一覧(全9件 平均:4.0)

評価4点「割り勘国家論」 2008-05-01
レビュアー:至高の豚(34人中26人が参考になったと回答)
安倍内閣で官房長官を務めた著者が、半生を回顧しながら政策を語る。

第1〜3章 小泉内閣、安倍内閣を、主に政局の観点から、その政治の本質を語る。

第4〜5章 自身の歩んできた道を振り返る。特に中曽根元首相からうけた影響が大きいとのこと。

第6章   割り勘国家論。国家とは巨大な割り勘組織で打ち出の小槌はどこにもないという意味。

第7章   霞ヶ関埋蔵金伝説と「上げ潮」路線。国家の蓄積している引当金で国債の穴埋め
      をすること、および経済成長のみに依存した財政改革の危険性を指摘する。

終章    医療、社会保障、年金等の問題についての暖かさと改革の両立を主張する。

全体を通じると、自己の意見を全面に押し出すものではないが、特に財政問題では、世論には
容易に迎合しない、という強い決意を感じる。
堂々たる政治とは、選挙目当てではない正論の政治という意味なのだろう。
政治家の本としては、やや軽めであるが、造語能力が光る。一読には値すると思う。
評価1点「タイトル=これまでの自民党政治、開き直り。最低。」 2008-05-01
レビュアー:HALB(43人中13人が参考になったと回答)
今の状態のまま増税しても、官僚・役人があまい汁を吸うだけだと思います。それに味をしめればさらに要求するでしょう。国民に金を使う為に税金を集めるのではなく、官僚・役人のお小遣いが足りないと言っているだけだと思います。ずっとそういう政治が続いてきているなかで、この与謝野という人もまた官僚支配のしばりの中枢にい続けてきた人です。ある意味小泉劇場と同じじゃないかと自分は思います。ぶっちゃけ今の物価高で消費税が10%になったら生活できない人がたくさん出てくると思いますし、景気悪化もさらに加速するでしょう。与謝野が庶民の立場でモノを言ってるとは思えません。自分の都合で好きなように語っているだけです。本とはそういうものだから、読みたい人が読めばそれでいいのかもしれませんが・・・。本のタイトル、「堂々とした政治」っていうのは開き直りって意味なんじゃないですかね?
評価4点「官僚派的な本ですね」 2008-06-08
レビュアー:蒼碧(15人中11人が参考になったと回答)
いわゆる財政再建派VS上げ潮派といわれる自民党内の政策論争で、財政再建派に立つ与謝野氏の思いをまとめた本と言える。一方の上げ潮派と言われる中川(秀)氏も「官僚国家の崩壊」という本を出版しているので、読み比べると良いと思う。

政治家の本というと、なかなか手に取りずらいものであるが、薄くてすらすら読めるので、電車の中でパラパラ読むこともできる。

この本の中で、上げ潮派を楽観的と批判し、将来の国民の負担を憂慮して、今時点で国民に負担増をお願いすべきだというのが、基本線になっているようだ。中川氏の本と読み比べてみての感想であるが、中川氏も財政再建に反対と言うことは述べていないので、個人的には「財政再建派」という括りはちょっと違うような気がした。

与謝野氏らの考え方は、堅実さを基軸とする、企業で言うと「財務部門」の考え方、中川氏らの考え方は、経済成長を高めることを第一に考えた、企業で言うと「営業部隊」の考え方と言う違いと言え、どちらも日本という赤字企業の将来を憂えていると言う点では、経路は違っていても、目的地は同じと言える。

もう一点、大きな違いを挙げるとすれば、与謝野氏らの考え方は、官僚に対して「性善説」を前提としている点であろう。社会保障費の急激な拡大が目の前に迫っているので、埋蔵金の発掘や官僚批判で問題を先送りする時間など無い、消費税も踏まえた抜本的な対策が必要との主張である。

この「官僚派」の考えが国民に受け入れられるか、このような政策が強い決意で遂行できるか、今後の与謝野氏の活躍次第と言えるが、ねじれ国会の中で、ワイドショー的な「政局」のゴタゴタは見飽きたので、これからの我々の将来を議論する「政策」の盛り上がりを期待したい。

ただ、本書の内容は、たくさんの人に読みやすいようにということを趣旨としているためか、消費税以外の部分で具体的な提言が少ないような気がした。

本書との読み比べで言えば、高橋洋一氏の「霞ヶ関埋蔵金男が明かす「お国の経済」」も、スラスラ読める上で与謝野氏と意見が異なると言う点では、手に取るのも面白い。
評価3点「やはり宰相の器ではない。」 2008-05-30
レビュアー:ビン・ラーディン(22人中9人が参考になったと回答)
 本書を読んだ同僚から、「与謝野さんファンクラブつくりませんか?」と貸し付けられ通読。
 かねてより政策通との評価は聞いていた与謝野氏だが、最近のテレビ出演では咽喉ガン手術後の声がか細く、「あ、もう総理の目はないな」とノーマークだっただけに、今更という感が無きにしもあらずだが、麻生内閣実現時にはブレーンの一人にはなりそうな雲行きなので、一応「政策通・財政再建派」の意見も読んでおこうと思った。

 新書という性格ゆえか、それ程詳しい政策論は展開されず、例え話を使って、「無駄を省いただけでは、膨大な累積財政赤字には焼け石に水。消費税上げるしか手は無い。」ってことを諄々と説いておられる。後は自分の経歴や祖父母に関する思い出話。

 中川秀直に対してははかなり直接的に批判しているが、小泉・竹中路線は自分が閣内にいた関係からか、なんだか媚びたような書き方。やはりこの人は政策には詳しくても政局には弱そうだな。小沢、野中に比べりゃ、青臭い文学青年にしか見えない。ま、今後は政治評論家として活字メディア中心に活躍するのかな。あの声じゃ、テレビ的には無理っぽいしなあ。
評価5点「大人の政治論」 2008-05-16
レビュアー:念仏の鉄(15人中8人が参考になったと回答)
 「堂々たる政治」というが,どちらかというと淡々とした筆致で肩がこらずに読める。それでいて内容,特に経済政策については深い含蓄と知性を持つ優れた理論を展開している。
 戦争,落選,病気といった辛酸をなめつくした筆者が,そうした苦難の中から大切に拾いあげ,育て,そしてたどり着いた,大人の風格を感じさせる政治論である。