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書籍の詳細&ユーザーレビュー一覧

失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)
失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)
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中央公論社

¥ 800

文庫

売上ランク:1190位

1991-08

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ユーザーレビュー一覧(全73件 平均:4.5)

評価5点「戦略を語るなら読んでおくべき本」 2003-09-03
レビュアー:うっかりパパ(9人中6人が参考になったと回答)
戦略とはそもそも戦争に勝つための策略である。よって、真剣勝負の戦略である戦争のケースを学ぶことはビジネス戦略を練るものにとって必要不可欠である。しかも、ケースというのは成功よりもなぜ失敗したのかを知ることでリスク管理が可能となるので、失敗のケースを学んだほうが良い。その意味でこの本は読まないといけない本である。これとあわせてアリソンの本も読んでおくと日米の意思決定の違いを見ることができるだろう。
評価4点「20年以上も前から失敗が予言されていた」 2008-04-27
レビュアー:mikeexpo(9人中6人が参考になったと回答)
旧日本軍の6つの大規模戦闘についての考察を通じて、敗戦へと向かった「失敗の本質」を探ろうとする大作。

ミッドウエイ海戦時点ではむしろ日本海軍の戦力は、米国より優勢だったのだ(実際ミッドウエイの際も、米軍機に大きな損害がでている。)。戦場での目的意識の不徹底が、ミッドウエイでの不覚の敗戦の事由となったと、本書は説く。

問題は著者達は20年以上も前に、「日本軍と同じ過ちを、日本企業が犯しつつある」ことから本書を書いたにも関わらず、われわれはいともたやすく「二度目の敗戦」を喫してしまったということだ。

今から読んでも、遅くはない。いまいちど、今度敗戦しないため、個々人はどうあるべきか考えねばなるまい。

評価5点「それでも変わらない民族の基本性格」 2004-03-27
レビュアー:九思(8人中5人が参考になったと回答)
 本文を引用して内容を紹介します。
 『大東亜戦争における諸作戦の失敗を、組織としての日本軍の失敗ととらえ直し、これを現代の組織にとっての教訓、あるいは反面教師として活用することが、本書の最も大きなねらいである。それは、組織としての日本軍の遺産を批判的に継承もしくは拒絶すること、といってもよい。』

 『そもそも軍隊とは、近代的組織、すなわち合理的・階層的官僚制組織の最も代表的なものである。』にもかかわらず『日本軍には本来の合理的組織となじまない特性があり、それが組織的欠陥となって、大東亜戦争での失敗を導いたと見ることができる。』

 日本軍がその発足時から有効性を欠いた組織であったはずはなく、『不確実性が相対的に低く安定した状況のもとでは、日本軍の組織はほぼ有効に機能していた。』わけです。戦争に敗れたことで日本軍は解体されましたが、『日本軍の組織原理を無批判に導入した現代日本の組織一般が、平時的状況のもとでは有効かつ順調に機能しえたとしても、危機が生じたときは、大東亜戦争で日本軍が露呈した組織的欠陥を再び表面化させないという保証はない。』が故に、敗戦から40年になろうとする昭和59年に本書が世に問われたのですが・・・。

 それから20年が経ちました。大きな組織の中の小さな歯車として生活の糧を得ている身として、本書の中で拒絶すべきものとして挙げられていることのほぼ全てが、出社すると目の前で繰り広げられている、いや、自分が携わっていることに愕然とします。我々は変われないのでしょうか、民族のDNAに埋め込まれた習性といったものでもあるというのでしょうか。

 この本に薫陶を受けた方々の中には、将来組織の最高幹部となる方も多いでしょう。読んで受けた教訓を忘れることなく、自組織の運営に活かしていただくことを願ってやみません。

評価5点「歴史に学ぶ」 2007-11-12
レビュアー:ゆう(7人中5人が参考になったと回答)
本書では、非情なる合理主義に貫かれなければならない官僚機構であるべき軍隊が、情緒を重んじたばかりに身を滅ぼした(端的過ぎる表現かもしれないが)、という「事実」が繰り返し冷徹に描き出されている。
我々が今日、しばしば目にする機会がある近代日本史は、無謀な戦争を引き起こした指導者や無能な指揮官によって多くの兵士や市民が無駄死したという怨恨的なものか、あるいは国難を人智の及ばない不可抗力、犠牲者を英雄とする礼賛的なもの、のいずれかであるが、相反するようでいて何を差し置いても情緒を重んじるというスタンスは至って共通している。
一個の人間が、情緒抜きで己の過去と向き合うのは難しいことではある。しかし、我々が近代社会に生きてなお未来を失いたくないとするなら、組織固有の情緒に囚われることなく、非情なる合理主義の観点で過去を直視し、歴史に学ぶことが絶対に必要であろう。刮目して本書を読むべし、である。
評価5点「組織改革の参考書に。」 2003-09-06
レビュアー:(6人中4人が参考になったと回答)
現代的な日本の組織運営の原点とも言える、旧日本軍の組織としての特徴(長所・短所とも)の分析を、その代表的な失敗例を通して分析した良書。
「平時には良いが、危機が起きたときに問題を露呈する」体質の原点を探り、改善点を模索するには必読といえるでしょう。

まさに、企業管理職や人事部の人、さらにはISO9000の取得担当の人にも必読の書と言えると思います。