ユーザーレビュー一覧(全73件 平均:4.5)

「日本的プロジェクトマネージメント」 2003-08-24
レビュアー:御神苗(5人中1人が参考になったと回答)
太平洋戦争における日本軍の各戦線に関する失敗の原因を分析している。そもそもが無謀であった、という大上段な議論でなく、それぞれの局面での日本軍の失敗を冷静に分析・コメントしている。自分はシステム開発に携わっており、数々の失敗Prjに巻き込まれるに至ることが多い。反省会は「そもそもこのPrj自体が間違っている」とか「こんな仕事取ってきた営業が悪い(承認したマネージメントも問題だ)」という”逃げ”(=「そもそも米国相手に戦争しかけたことが間違っている」)になることが多いが、そうではなく、「そのなかで果たしてベストの手が打てているのか?」というこの著作のようなアプローチも必要であると痛感させられる。20年前以上の著作であるが、学ぶべきものは多い。

「いまだに旧日本軍的組織から抜け出せない現代組織の所属員へ贈る解決へ向かうための手引書」 2008-05-10
レビュアー:daphnetin(3人中1人が参考になったと回答)
太平洋戦争(ノモンハン事件含む)での代表的な旧日本軍の戦闘失敗事例6例に
ついて、主に組織論を中心とする共著者らにより組織論的な側面から検討を加えた
書になります。
内容は大きく三部構成で、第1章は議論の下地となる各事例について、背景、具体的な
戦闘経過・結果、事例の背後に潜む分析が述べられている研究、第2章には、研究に
基づき更に深化させた分析を事例の共通性からあぶりだしています。また終章に
おいては、上記分析から導き出される教訓を主に米軍との比較により組織の特質を
明確にし、単なる事例研究ではなく、現代の組織(政治、官僚、経済など)を
考察する際にも有効である重要な視点を提供しています。
既に初出以来20年を経過している本書ですが、内容と加えられた考察、導出した
教訓は現在も褪せることなく、むしろこのような検討が現在も継続せず、旧来の
戦略にしがみつく組織の多さに危機感を覚えます。
旧日本軍的組織(現代における一部の組織)においては、過去の成功体験に執着し、
パラダイムシフトを伴う創造的破壊が不得手である、と喝破した本書には、その
活動の重要性は十分に述べられていますが、研究に紙面を割いたため、その解決策は
示しきれていない面も感じられます。
但し、旧日本軍的に基幹の戦略の変更無く日々前進するという、その混乱した状況の
中で、混乱の本質すら見極めることが難しいといった組織に属する方は、本書を
手に取り組織が起こしうる失敗の解決に向かって端緒を開いていただきたいと思います。

「変革できない組織の姿」 2008-09-07
レビュアー:ヤゴゾー(1人中1人が参考になったと回答)
何となく、本屋で手にとってしまい買ってしまった。軍隊組織でも、会社組織でも失敗に通じる本質のようなものがわかるかと、ちょっと期待してみた。中身はノモンハンから沖縄までの6つの代表的な戦が描かれ、一戦毎に失敗が抽出され、最後に総括と教訓が示されたいた。過去の栄光を引きずり、最後まで精神論で突き進み、変革できなかった組織の姿が垣間見られた。

「失敗学」 2008-11-10
レビュアー:Bertie(1人中1人が参考になったと回答)
一流のプロ野球選手は、7割の凡打の中から学ぶという。
先の大戦の日本軍の失敗は、多くの教訓となりうる。現在日本の企業組織論として読める一冊。
随分と古い刊行だが、内容は今に通じる普遍性がある。本質をついた論だからであろう。

「考えさせられる内容です」 2008-09-01
レビュアー:石田(0人中0人が参考になったと回答)
日本軍の失敗に事が書かれていますが、非常に考えさせられる本です。官僚制の問題もあることながら、だれも合理的な意見・判断ができなくなっていく状況は今の企業社会や地域社会、学校、マスコミなどに反省されることなく脈々とながれているような気がしてならない。私たちはきちんと総括してきたのだろうか。この本は、我々が過去反省をきちんと行わずに組織的な遺伝子をそのまま引き継いでしまったことを喚起させてくれる。読むべき本である。