ユーザーレビュー一覧(全73件 平均:4.5)

「失敗をしっかりレビューすることによる得られる知見」 2008-09-01
レビュアー:親カッパ(1人中0人が参考になったと回答)
日本軍の行動を組織論の分析法でレビューした本
日本軍の6つの失敗、つまり
1.ノモンハン事件 誤りを繰り返す学習のなさ
2.ミッドウェー作戦 錯誤の上に錯誤を上乗せし、誤算のみが残る
3.ガダルガナル作戦 統合戦略のなさが、地獄を生む
4.インパール作戦 意味の無い作戦の無駄な正当化
5.レイテ海戦 高度の平凡性の欠如
6.沖縄 上層部との不整合が招いた結果
を詳しくレビューし何が決定され何が起きなかったを書いてある。
まず、6つの戦いを知らない私としては何があったのかが書いてある
このような内容はとてもありがたく、また組織論的に分析を行っているため
とてもわかりやすく要約されている。
また、その6つの戦いから導出される知見は、勇み足とも言える部分も
あるとは言え、とても同感を覚える内容です。
戦後すでに60年を越えようとする今でもこれらの知見に古さを
感じないのは、6つの戦いから導出された知見がとても一般性があり
本質を突こうとした著者たちの意図どおりになっているせいでは
無いかと考える。
畑村先生の失敗学を、単体の失敗と見えるほど、組織的失敗
システム的失敗に踏み込んだこの本はとても新鮮で
新しいと感じました。

「半世紀以上前の過ちを今も・・・」 2008-09-07
レビュアー:naheo(1人中0人が参考になったと回答)
戦争時失敗した6つの作戦の敗因を分析し、
失敗に繋った共通事事項(失敗の本質)を
明らかにすることで、今の自分自身や勤めている
会社が同じ轍を踏んでいないか考えさせてくれる本。
約400ページある長い本だが、第2章「失敗の本質」と
第3章「失敗の教訓」を読めばエッセンスを掴める。
内容としても日本軍の敗因となった「明確な戦略目的の欠如」
「過去の成功体験に縛られての過ち」「組織の硬直化」など、
今の職場でも頻繁に見られることが書かれていてドキッとする。
日本軍が犯した誤りを60数年たった今でも多くの企業が
犯していることを考えると日本人は戦争を起こしたことに対する
反省はしても敗因に対する反省はできていないと感じた。
この本の内容を自分の周りで起こっている事柄に当てはめ
熟考することで、どんな人でもたくさんの学びを得られると思う。

「ガラパゴス化の始まり」 2008-12-31
レビュアー:プラチナ(0人中0人が参考になったと回答)
1991年に初版が発行されているが、今現在においても内容は決して古くないと思われる。第一章では失敗の事例として6つのケーススタディが挙げられているが残念ながら、私は他文献を読んでいないのでなんとも言えないが、読んだ限りでは大本営は負けるべくして負けたのだという印象を受けた。その考察に関しては第二章、第三章にて述べられているが、組織論について知識がないと1度読んだだけではフォローしきれないほど充実した内容だと思った。読み進めていくにつれてである新しい概念に感嘆を覚え、確かに当時の日本軍と現在の企業の相似を多数見出すことが出来た。読んだからと言って即座に旧体制的な組織が変化するわけではないが、たまに思い出したように読んでみると新しい発見があるかもしれない。