
「タイトルが良いですね」 2006-06-04
レビュアー:読者(2人中2人が参考になったと回答)
内容は、大きく4つに分かれている。
前半は、まとまった長さの時事論14本と、
見開き2ページの量で切り取られた24の時事の集積。
後半は、「臨床時間学」「臨床歴史学」等のタイトルを持つ
『臨床諸学』13本。
その間に27ページの論考『型を喪失した日本人』が置かれる。
時系列で並べれば、これとは逆の順番になる。
つまり、この並びは前に置かれたものほど新しい。
(といっても1997年、10年近く前の話だが。)
ただ、読んでいても時期のことはほとんど気にならない。
どの部分だけで一冊にしても、きっと読む側の集中力は
潰えてしまっただろうが、あらためてこうして見ると
これはよく出来たトレーニングのメニューのようで、
飽きずに全部読めた理由がなんとなくわかる気がした。
もちろんどこから読んでも一向に差し支えないと思う。
ところで、『毒にも薬にもなる話』。
良いタイトルだと思う。
養老先生の時評やエッセイの特徴は、
この一言に尽きるのではないだろうか?