ユーザーレビュー一覧(全274件 平均:4.0)

「直木賞?」 2006-02-26
レビュアー:哲人36号(10人中6人が参考になったと回答)
この作品で直木賞とは、一ファンとしては違和感があります。
技術は相変わらず素晴らしいし、数学者と物理学者の
対比も鮮やかです。
が、感動や涙を期待する人は肩透かしを食うと思います。
「純愛」がテーマに持ち上げられていますが、
あくまでも本書は本格ミステリーであって、泣かせるような
作品ではありません。
うまいなぁ。すごいなぁ。とは思いますが心打たれるわけでは
ないです。それがいい悪いではなく、そういう性格の作品では
ないということです。
内容的にみて、賞は白夜行の方がふさわしいと
個人的には思います。

「さらっと」 2006-03-26
レビュアー:najap(8人中6人が参考になったと回答)
展開が面白くて、あっという間に一気に読んでしまった。
きっと最後は悲しい結末なんだろうな・・・と分かりつつも、主人公と
その愛する女性&娘を「捕まらないで!」と応援しながらハラハラした。
でも、他の皆さんも指摘しているように、主人公の深い献身的な愛、と
いうのは、全く感じられなかった。確かに、本のタイトルにも「献身」
とあるのだが、「献身」による事件というより、単に主人公が変質者に
近い変わり者で事件を引き起こした、という印象。
最後の数ページを読んで初めて「え?この主人公ってそんなにこの女性を
愛しているっていう設定だったの?」とビックリし、思わず本のタイトル
を再確認してしまった。
同じような設定でも、『オペラ座の怪人』などは、主人公の悲しみや愛が
伝わってくるのだけど。
純愛小説ではなく、単純にミステリー小説として読む分には凄く面白い。

「本格度20% お涙頂戴」 2006-04-25
レビュアー:Jetmole(13人中6人が参考になったと回答)
『容疑者Xの献身』このタイトルだけで、ストーリーの全貌が・・・。
過去のレビューを見て分析してみると、本格的なミステリーを期待して、大どんでん返しにワクワクしていた人ほど、評価が低いようだ。
確かにアリバイのトリックは見事だが、途中からばれてしまう。
また、物語の出だしは、あれよあれよとスピーディだが、中盤だれてしまった。
本来、この部分が文学チックな要素で、ラストを盛り上げるためには必要不可欠なのだろうが、私のような偏屈なミステリーファンにとっては、非常にかったるい。
物理学者湯川のキャラクターも、アクが強そうでいながら、健全な常識人だった。

「主人公にとっての「合理性」」 2006-07-10
レビュアー:うみねこ。(8人中6人が参考になったと回答)
ミステリーをネタばれ抜きにレビューするのは難しいですが…。
主人公である石神は合理的、論理的な行動をとる人物として描かれているが、
結果的に彼の守ろうとした人たちの感情的な部分によって方程式が突き崩されてしまう。
全体的にやや現実離れした感はあるが、それでもこのラストは人間味に溢れているものになっており、嫌な印象は持たなかった。
また、ミステリーの醍醐味である真相、トリックの部分もわかりそうでわからない、そしてクライマックスで想像の範囲外の結論にまんまと驚かされ、目一杯どきどきさせてもらった。
奇抜な設定抜きの、正統派ミステリー。

「純愛なのか」 2006-08-03
レビュアー:フロウ(9人中6人が参考になったと回答)
主人公の真実の想いが理解できたとたん、それまで隣人に対する純愛と疑わず読んでいましたが、そうではないことに気付きました。巧いなーと思う1作です。