いもづる式 トップに戻る ヘルプ

書籍の詳細&ユーザーレビュー一覧

容疑者Xの献身
容疑者Xの献身
click for big image

 

文藝春秋

¥ 1,680

単行本

売上ランク:14062位

2005-08-25

Amazonでの販売状況

→通常24時間以内に発送

amazonで詳細を見る

ユーザーレビュー一覧(全274件 平均:4.0)

評価4点「推理小説ではなく」 2005-09-12
レビュアー:Richmond#15-01(7人中5人が参考になったと回答)
推理小説としてではなく読むことをお勧めする。
個人的には、書評や帯などをまったく見ないで読んだため、「推理小説」として捉えていたが、推理小説としては犯人が仕組んだトリックとそれを解き明かす推理者との対決にやや物足りなさを感じてしまった。但し、一方で、タイトルどおりの「献身」により、推理小説という「見栄え」を捨て、無償の愛について考えさせるラストはさすが。東野圭吾らしい作品だと思う。
評価3点「『容疑者Xの献身』のX」 2005-09-20
レビュアー:kaoru_penguin(13人中5人が参考になったと回答)
至上の美しさをともなった「解(もしくは問い)」はどのように構築され、そしてどのように解体(解き明か)されるのか。その「解」の姿はなぜ美しいのか、なぜ完璧だったはずの数式が解き明かされてしまうのか。
東野圭吾はその読者の疑問に軽やかな筆致で応えます。
小説の構造上に幾つかの不備が認められるものの、良質なドラマに仕上がっていると思います。

最後にひと言。
天才を描くことができるのは天才だけであるというのが正しいとすれば、東野圭吾は天才ということになる。

評価5点「2005年版、東野流本格ミステリー。。。」 2005-11-24
レビュアー:soulman2005(7人中5人が参考になったと回答)
愛してやまない相手を必死に庇う数学者の偽アリバイ造り、それに立ち向かう名探偵の名推理。本格ミステリー小説の面白さを基本に、稀代のストリーテラーが描く本作は、まさに痛快である。面白い本格物を読みたい、探している方には、絶対お勧めであろう。
「宿命」「秘密」「白夜行」「時生」「さまよう刃」など等、まさに
東野多重人説。いったいどこにこんな傑作を、連発できるのだろうか?
東野流本格物も、本作でここに極めたり。でも今後もすごい作品を、どんどん書いてくれるのだろうなー。
評価5点「文字の力」 2006-01-02
レビュアー:yass(8人中5人が参考になったと回答)
この作品は文字の力が大きい。最後の最後になってその力の凄さを実感した。読者はその限定された表現の中に埋没して、他の世界が見えないままに見えている世界を信じることになる。
最後のトリックは論理の外側にある優しさや辛さがもたらしている。これは傑作だと思う。
評価5点「“哀しくも美しい”純愛本格ミステリー」 2005-12-13
レビュアー:Wakaba-Mark(6人中5人が参考になったと回答)
本書は’東野圭吾がデビュー20年にして書き上げた、卓抜なトリックを使った「本格パズラー」と哀しくも美しい「純愛小説」が融合された傑作である。

読者は容疑者Xの企てた罠に見事にはまり、著者が展開する物語世界のミスディレクションにまんまとだまされる。少なくともメイントリックは相当のミステリーファンでも10人中10人があっと驚くのではないだろうか。

そもそもこの物語は、著者が生み出した石神という、これ以上ないほどに純粋な天才数学者なくしては成り立たない。彼の存在とキャラクターが、この作品では本格パズラーとしてのトリックそのものであり、この純愛物語の核である。

天才数学者石神に対抗し、すべての謎を解明できるのはこれまた天才と称される人物だけである。ここでかつて二つの短編集『探偵ガリレオ』と『予知夢』で活躍した帝都大学物理学科第十三研究室助教授、湯川学が登場する。彼は石神のトリックを見破るが、かつての同窓生である彼を熟知しているがゆえに、いつものようにコンビの草薙刑事に全面的に協力してスパッと解決というわけにはゆかず、ひとり悩み苦しむことになる。

ともあれ’05年、数々のミステリーランキングで第1位に輝いた本書からは東野圭吾の若き「本格パズラー」スピリットと最近の円熟したストーリーテラーぶりが充分にうかがえた。