ユーザーレビュー一覧(全274件 平均:4.0)

「何か問題でも・・・」 2006-02-16
レビュアー:DOΦWY(5人中3人が参考になったと回答)
泣いてしまいました。
人はこんなにもひとを愛せるのでしょうか。
同じ作者の「手紙」のお兄ちゃんの姿と石神が重なりました。
「朝に道を聞かば夕べに死すとも可なり」

「容疑者は天才数学教師」 2006-03-05
レビュアー:djwaraji(4人中3人が参考になったと回答)
『コロンボ』と同じで初めに殺人が起きて、謎を探偵役が解明していくという筋立てである。追われる側は天才数学教師、追う側は天才物理学者。どっちも天才的な学才の持ち主である。
謎解き自体よりも、数学教師のキャラクターが非常に印象に残る。
『博士の愛した数式』が100万部を超えて売れているし、藤原正彦の著書もろもろがたくさん売れているし、どうやら、数学者は日本の出版界で人気のキャラクターらしい。『容疑者Xの献身』は、作品の結構もよくできていると思うが、うまく時代の感覚を捉えてヒットしたのかもしれない。
学者は、一般人とはちょっと違った悩みを持っている。『容疑者X』の石神はリーマン予想の証明で悩み、『博士の愛した数式』の博士はフェルマーの定理の証明で悩む。お金とか男女の仲とか下流とか上流とか南とか北とか中東の話とか、そういう生々しくてときに鬱陶しい話題に飽きた現代人にとって、こういうキャラは貴重で新鮮で、おもしろく映るのだと思う。

「容疑者Xの献身」 2006-03-09
レビュアー:さくらティン☆(11人中3人が参考になったと回答)
一気に読みました。350ページあるのですが、
とても短く感じ、「もっと読んでいたい」と思いました。
全く予期していなかったトリックに驚くのと同時に、
天才的な数学者の想いに切なくなります。
読後に「献身」の意味を調べてみて、
ますます切なくなってしまいました。
帯にあるように、紛れもなく「純愛」だと思う。
発現の仕方は特殊かもしれないけど、
こんな風に人を愛し愛されることが羨ましくもあり、
自分には…と自問してしまいました。
胸に残るラストでした。

「騙された!」 2006-03-16
レビュアー:@BON(5人中3人が参考になったと回答)
この本を勧めてくれた人から
「ラストは絶対予想できないよ!」と聞いていたので
絶対に騙されないぞ、と意気込んで読んだのですが
…駄目でした。
全く予想もしてなかったラストでした。
どんでん返しのどんでん返し。
裏のまた裏、そんな感じです。
推理が好きな人にはちょっと…という感じですが
あたしはミステリーものを久々に一気読みしました。
それくらい面白かったです。

「直木賞というくくりで言うなら。」 2006-04-26
レビュアー:る〜く(4人中3人が参考になったと回答)
白夜行、幻夜、宿命、変身・・・それぞれに惹かれる作品ではあった。本作は、どなたかが書いていた「本格派」というのとは、やや違う向きはあるかもしれない。しかし、そうしたミステリとしての評価とは別に、大衆に受け入れられやすい、読みやすいというくくりで言えば、本作が東野圭吾の作品の中では、(全部読んだわけではないが)もっともバランスが取れた作品なのではないか、つまり直木賞をこれで取ったのもうなずけると感じた。
主人公がなぜ、あそこまで献身的に彼女を守らねばならなかったか、その動機が私にはわかる気がする。人生に数学以外には何もなかった男が、ある日、生きる意味を見出した。それを守るためなら、どんなことでもできると思った。
こうしたあっさりした作品も嫌いじゃない。しかし一読者としては、白夜行のような、魂をえぐられるような、悲しくて切ないものを、また書いてほしいと期待している。